「親日度」対決 トルコ対イタリア
2009.06.12 up
■イスタンブール=朝夷恵美
トルコ人はとにかく親日的です。歴史的に見るとその関係は1890年に和歌山県串本沖で遭難したトルコの軍艦エルトゥールル号の乗組員を串本の人々が救助したことに始まります。
トルコ人は日本人を遠い親戚の民族、ぐらいの感覚で捉えており、欧米人よりも日本人に対し親近感を持って接します。トルコの新聞を見ていると日本人も知らない日本の記事にめぐり合うことが多く、その注目度には驚かされます。
急激に経済発展が進むトルコでは日本は憧れの科学技術の国。トルコのいくつかの大学には日本語学科があり、卒業生は日本企業での就職を目指します。しかし一旦日本企業に入ってみると日本企業システムになじめず、日本人の几帳面さにうんざりして去っていく人たちも多いのです。
ちょっと知ってみるとステキな国、知りすぎてしまうと嫌になる、トルコ人にとっての日本はこんなところでしょうか。さてイタリアではどうですか?
エルトゥールル号遭難慰霊碑(Wikipediaより)
■ミラノ=住江美緒
イタリア人のほとんどは日本・中国・韓国の区別が付いていません。先日近所の80歳くらいの方に「日本をよく知っているよ。第二次世界大戦ではイタリアみたいに土壇場になって寝返らず、最後まで戦い続けた立派な国だ。(年配の方は皆さん同意見なのです!)赤道のところにあるんだろ!」と嬉しそうに言われて驚きました。でもこの方だけではなく、一般的に日本の位置を正確に言える人は少ないのです。
イタリアが親日国であることはブームのSUSHIや昔からあるアニメを見るだけでも分かることですが、「トレンド最先端を行く東京」、「日本に行くなら電化製品かゲーム機を買うべき」、「非常に礼儀正しく時間を守る国」、憧れと言うよりは興味の対象です。
日系企業も特に憧れの的ではありません(言葉&文化の違いが不安材料?)。私も日系商社で勤めていますが、社員が「日系会社に勤めていると誇りに思っている」と感じたことはありません。
親日国ではあるが、憧れの国という扱いもされていないということでしょうか。
イタリア国旗
結果として、今回の対決「親日度」はトルコの勝ちですね!
それでは、次回のトルコ対イタリア対決をお楽しみに。
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