フランス

フランス:ボルドー

佐々木ののか(ささきののか)

職業…大学生
居住都市…ボルドー(フランス)

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原子力発電大国とも言えるフランス。
先日のフランス南部マルクールの核廃棄物処理施設の事故の影響もあり、ボルドーでもデモ隊が市役所まで押し寄せました。


旗を掲げ行進するデモ隊

旗を掲げ行進するデモ隊

警察の方々も重装備で警備にあたっていましたが、デモ隊の方達は自分たちの思いをリズムに合わせて楽しそうに叫んでいるという印象で、それほど緊迫した空気ではありませんでした。


原子力産業が主要産業の1つであるフランスは各国に原子力の安全性を高めるように働きかけたりと、その使用の積極性を曲げませんでした。

国の意向と国民の意向は合致しているのかというところが気になっていましたが、当然のことながら、国内でも論議が巻き起こっているようです。


私の身近な友人とも福島の原子力発電所の事故について話すことがあります。

日本が大好きだという友人は事故の起こった数日後から日本に観光にくる予定だったそうですが、両親の了承が得られず、日本に来る事を断念したそうです。

「事故があったからといって、日本に対する愛が冷めたわけではないので、お金が貯まり次第、絶対また行くんだ」と彼は意気込んでいました。

被爆に関する心配はされますが、日本に対するイメージが悪くなった等の話は聞きません。

アメリカのアーティストの方とお話する機会があり、私が日本人だと話すと、「私は日本人を尊敬している。あれだけのひどい事故があったら、大抵の国民は自暴自棄になったり、愚痴をこぼすはずだ。なのに日本の人々は何一つ文句を言わずに生きている。素晴らしい」と。


誰かが犠牲になってしまうことを前提にして原子力発電を維持していくことはあってはならないと思います。かといって、今すぐにすべての原子力発電をやめられる程、日本のエネルギー消費量は少なくありません。

茨城県つくば市内の研究所で代替エネルギーである地熱発電の開発が事故の前から進んでいるそうですが、導入まで少なくともあと50年はかかるそうです。

知識不足の私は、日本がどうすべきかということをはっきり述べることはできません。

しかし、震災から半年以上経った今でも日本で起こった原発事故の影響は世界中に広がり、同時に、世界中はまだ日本を応援し続け、見守っていてくれているということを肌で感じる毎日です。


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タグ:原子力

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1 - Comments

倉田直子より:

2011 年 10 月 31 日 20:08:16

はじめまして。
現イギリス旧リビアのリポーター倉田です。
今年の春2か月間パリに母子疎開し、611パリ反原発デモに参加しました。
フランスもがちがちの原発大国ですが、反原発運動の勢いもありますね。
フランスが脱原発すれば、間違いなく日本の原発推進勢力にとっても打撃なはず。
彼らにも頑張って欲しいと思います。
もしよろしければ、お時間ある時に私のデモ参加記事も見てみてくださいませ。

http://www.ima-earth.com/contents/entry.php?id=20116143922

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