美味しいけれど切るのが面倒なパイナップル。
硬い皮を削ぎ落すだけでもひと苦労です。
でも、ここ中国ではそんな面倒が無用なだけではなく、食べ歩きだってお手のもの。
今回は街かどのパイナップル売りをご紹介します。

椅子に座って手作業に打ち込む人がいます。
靴の修理でもやっているのかと覗いてみると、その手元には鮮やかな黄色のパイナップルがあります。
もう一方の手には小さなナイフ。
これを使ってパイナップルに「螺旋」を描いているのです。

屋台で売られているパイナップルには必ず「螺旋」が描かれています。
なぜわざわざそんな面倒なことをするのでしょう。
かぶりついて食べるのに便利で、見た目も美しいから？と思いきや、意外にもパイナップル全体に入っている
硬い核を取り除くためとのことなのです。
作業途中のパイナップルを見ると、なるほど確かに核は螺旋を描くように並んでいます。
これを取り除くためだったんですね。
正直なところ「螺旋をもう少し細く入れて、実をもっと多く残してくれたらいいのに」と思っていたのですが、
そういう事情があるなら納得です。

その多くを海南省で生産している中国のパイナップルは濃厚な甘酸っぱさが特徴です。
螺旋入りで食べやすいから、いつもより食べる回数が増えるかもしれません。
街角のパイナップル売りは夏の風物詩、見ているだけでも楽しい屋台です。

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