「コクリコ」とフランスの深い関係
2012.03.07 up
フランス版「コクリコ坂から」ポスター
先日、映画『コクリコ坂から』を見てきました。
客層はファミリーが殆どで時々、「あれなあに?」という声や、くすくすと子供の笑い声が聞こえて何だか癒されました。
仏語吹き替えという事もあって、違和感を感じるかなと思ったのですが、日本語版と変わらず、コクリコワールドは健在でした。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、「コクリコ」にはフランスとの深い関係があるのです。
まず、タイトルの「コクリコ」はフランス語で「ヒナゲシ」の意です。
また、映画の大きな軸となってくる、高校の文化部部室塔の「カルチェ・ラタン」もパリの区画の名前ですし、主人公の「海」がメルと呼ばれている事を不思議に思った方もいらっしゃると思うのですが、フランス語で言うところの「mer(メール)」が由来なんだとか。
原作者の方はフランスがお好きだったのでしょうね。
私があの映画を見て思うのは、戦後の日本の復興の速さです。
1964年の東京オリンピックの看板が描かれている事から、舞台は1960年前後の横浜(東京近辺)だと思うのですが、1945年の時点で全てが焼け野原になっていたにも関わらず、その後10年強で、あれほどまでに立て直し、むしろ元の状態よりも繁栄させた日本、日本人は本当にすごいなと毎度の事ながら感服しますし、日本人である事を誇りに思います
東北の大震災の悲しみは癒える事はありませんが、それでも「上を向いて歩く」精神を持った日本人なら、乗り越え、復興をはかる事ができると信じています。
私は震災当日、福島の仙台市内を旅行していて、市内の被害がどれほどのものであったかを目の当たりにしていて、郊外の被害はそれ以上だという事も知っていながら、留学前の手続きで、ボランティア等、何一つしてこれぬままにフランスに来てしまいました。
帰国後は必ず小さくても何か一つ、私にやれる事をしたいと思います。
フランスで見た「1960年代の日本」によって、帰国後の決意が自分の中で再確認できた、そんな1日でした。
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タグ:コクリコ坂から
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