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スイス:フリブール

小島 瑞生(こじま みずき)

職業…公務員
居住都市…フリブール(スイス)

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ドイツVSブラジルの試合は、今回のW杯での話題の一つとなりました……。

ドイツVSブラジルの試合は、今回のW杯での話題の一つとなりました……。

 全世界の人々を熱くさせたワールドカップも終わり、汗握り声援をテレビの前で送る日々から、通常の日々に戻ったという方が多いかもしれませんね!

 2014年のW杯はドイツが優勝したわけですが、同じく優勝候補であったブラジルとの試合は、スイス国内はもちろん、私の勤めている職場でも大きく話題となりました。特に私の部署にはスイス人だけではなく、ドイツ人、ブラジル人、他欧州の同僚などがいるため、ドイツVSブラジルの試合翌日にそれぞれの国の人たちの感想を聞いていると、なかなか興味深かったです。

 ドイツ対ブラジルの試合翌日の朝、ドイツ人の同僚の一人に「昨日の試合すごかったね。強いブラジルからあんなにたくさん点数とるなんて(ドイツ7ーブラジル1)。もっとお互いに苦戦する戦いになるかと思った」と話しかけると、彼は「最初に一点入れられた後、ブラジルチームはかなり精神的に動揺していたね。半泣きしそうな選手もいたし。あれでみんな頭が真っ白になってパニック状態になってしまって、集中できなくなってしまったのだと思う。ブラジル国民の想いに答えなければという大きなプレッシャーもドイツチームよりずっとあっただろうしね」とのこと。

 さすが(?)ドイツ人、なんだか冷静に試合結果の分析をしていました――。

 それでも親切なドイツ人同僚は、「きっとブラジル人同僚はがっくりして出社するに違いない」と思い、ブラジル人同僚にお菓子と小さなプレゼントを用意していました。心の余裕が大きすぎる!と思ったのは私だけでしょうか……。

 まもなく暗い表情で出社してきたブラジル人の同僚は、あまりに周りの人たちに「ブラジル残念だったね」と声をかけられるので辟易していました(苦笑)。

 では他の国の人たちはどう思ったのかしら、と思っていたらイギリス人の同僚が先ほどのドイツ人同僚のデスクへやってきて「昨日試合すごかったね!でももうちょっとブラジルに遠慮してあげてもよかったんじゃない?イギリス人だったら、5点目ぐらいで突っ走るのやめて気楽にやるかなあ。なんだかこれでもか!って感じでブラジルがやられっぱなしで気の毒だった」と言っているのを耳にしました。

 その後エストニア人の同僚の女の子が続けて「確かにドイツ昨日すごかったけど、ちょっと意地悪だよね、あそこまで痛めつけるなんて」と言っていたので、≪やりすぎ≫(?)と感じた人々もいたようです(笑)。

 最後にオーストラリア人の同僚が、正面のデスクにいたスイス人の同僚に「昨日の試合みた?ドイツすごかったよね!ドイツ応援してた?」と、ある意味“タブー”な質問(ドイツ人に対してあまり良い印象を持たないドイツ語圏スイス人は結構多いのです……)をしていましたが、そのスイス人同僚は一言、

 「ボク、スイス人だからドイツが勝とうが負けようが興味ないです」とぱしっと返答(苦笑)。

 このワールドカップ大会で様々な国の思想や行動が、このようにクローズアップされると、サッカー以外のことも色々と学べるので有意義(?)な一か月でした。






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3 - Comments

道下より:

2014 年 07 月 24 日 15:35:53

ドイツがやりすぎでブラジルに同情ですか。いずれにしてもサッカーW杯は全世界的で日常的な話題だったんだと改めて思います。

小島瑞生より:

2014 年 07 月 26 日 04:46:21

道下さま、コメントありがとうございます!
今回のワールドカップは話題豊富でしたものね、試合にしても選手にしても……こちらでも“判官贔屓”みたいな感情があるのかしらと今回の同僚との会話で思ってしまいました。
特に何があっても動じない冷静沈着(にみえる)ドイツ人とエモーショナルになって悲しそうにしているブラジル人を見ていると、どうしてもブラジルに同情が集まってしまうのも無理はなかったのかも(?)と思ってみたり^_^;。
私は後半はもう痛々しくて直視せず試合を見ていました(笑)。

道下より:

2014 年 07 月 28 日 16:03:33

直視できなかった人、私の周りにもいました。そしてやはり、ブラジルへ感情が傾き、続いてアルゼンチンにも同情の連鎖みたいなものもありました。

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