メキシコ

メキシコ:グアダラハラ

龍崎 節子(りゅうざき せつこ)

職業…民芸品輸出、撮影コーディネート、通訳翻訳
居住都市…グアダラハラ(メキシコ・ハリスコ州)

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襲われた旅人

2014.07.24 up

 残念なニュースが入りました。

 アメリカのニューヨークを出発し、先日終わったワールドカップを見に行くためにブラジルまでバイクの一人旅をしていたアメリカ人青年ハリー・デヴァートさんが、1月25日のFacebookなどへの書き込みを最後に行方不明となり、家族や友人達が懸命の捜索を続けていました。

 行方不明となってから約半年、メキシコの太平洋側中部にあるゲレーロ州のシワタネホというビーチリゾートから約50キロ離れた山中で、ハリーさんのバイクが見つかり、また近くからご遺体の一部も発見されました。


すばらしい自然に恵まれたメキシコです (写真は本文中の事件には関係ありません)

すばらしい自然に恵まれたメキシコです (写真は本文中の事件には関係ありません)

 ゲレーロ州やその北側のミチョアカン州、南側のオアハカ州は、麻薬組織が麻薬の栽培やその輸送ルートに山中を使っています。
 また、それを狙う他の組織との抗争、いくつかの麻薬組織から自分たちの居住地の安全を守るための自警団、すべての争いと麻薬取引を取り締まる軍隊などが、複雑に絡み合いながら、襲撃事件が繰り返されるもっとも危険な地帯となっています。
 
 都市間を結ぶ高速道路以外はほぼすべて、この地域では「超危険地帯」と考えた方が良いでしょう。事実、私の親しい友人も仕事でその地域の村々を移動している際、2ヶ月間に2度も襲撃され、身体に怪我等はなかったものの、金品や仕事道具のコンピューターなどを略奪されています。
 そういった情報、注意喚起は国内全土にニュースで知らされていますし、また旅行をする外国人のために各国大使館からも多くの情報が出されています。
 2013年の一年間で、お隣のアメリカ合衆国からだけでも二千万人の旅行者が訪れるメキシコ。

 観光で成り立っている都市はともかく、一歩離れた山中や、都市間の移動にはやはり気を使います。

 これからメキシコにご旅行、ご滞在をお考えのみなさま、くれぐれも「行ってはいけない地域」には行かないように。また、一人旅は極力避けるようにしてください。出歩く時の服装などは日本にいる時の常識ではなく「汚い、安い」格好をしてください。

 ハリーさんの冒険旅行が最悪の結果になってしまった事に胸を痛めている人は沢山います。私自身、まったく面識はないのですが、人ごととは思えません。

 このimaサイトで5年以上、豊かな自然と素晴らしい文化、温かい人々によって作り上げられている魅力あふれる楽しいメキシコをお伝えし続けていますが、やはり現実的にみて暗い部分もある事は事実です。
 メキシコに住むようになって6年近く経ちますが、私にとってももう一度安全に対して再確認、再認識をするために、辛いニュースをお知らせいたしました。





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  • 2 コメント

2 - Comments

道下より:

2014 年 07 月 24 日 15:26:38

そうですね。日本にはあまりない「暗」の部分ですね。安全確保は大変ですが、「再認識」するとこからですね。

Setsuより:

2014 年 07 月 28 日 05:18:19

道下さま

コメントありがとうございます。
世界中どこでも、ですが、とくに日本とは違う「常識」の場所では必要だと思います。
いつも気を抜かず、それを習慣にすることが大切だと思います。

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