スウェーデン

スウェーデン:ウメオ

山本 グィスラソン 由佳(やまもと ぐぃすらそん ゆか)

職業:音楽関係
居住都市:ウメオ(スウェーデン)

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fonatationsrör(フォナタフーンスロール)

fonatationsrör(フォナタフーンスロール)

このガラス管、皆様どのように使うかご存知ですか?

実体は、fonatationsrör(フォナタフーンスロール)と呼ばれるもの。北欧では、歌い手など声を専門とする人々の間で人気のある発声練習用具の一つです。


このようにボール等に数センチ水を張ってフォナタフーンスロールを用います。

このようにボール等に数センチ水を張ってフォナタフーンスロールを用います。

このガラス管を水の中に数センチ入れ、ブクブク…と吐いて発声することで、声帯やその周辺の筋肉をリラックスさせ、いわば喉頭マッサージの効果があることで知られている用具です。

私自身も歌い手ですので持っておりますが、何となく声帯が硬いなあと思うときなど(一般の方にはわかりにくい感覚かもしれませんが…)に利用すると、特に効果があるような実感がします。
オペラ歌手や劇団で人気があるのはもちろん、なかには団員全体で利用しているコーラスグループもあるそう。

フォナタフーンスロールの長さは声に合わせて選ぶことが重要で数段階あり、私のようなハイソプラノの場合は最も短いもの、メゾソプラノやアルトはより長い管を、男性でもテノールは短いものを、バリトン、バスと低くなるにつれ長い管を利用します。


ブクブク吹いて発声練習

ブクブク吹いて発声練習

ちなみにフォナタフーンスロール、化学実験用具と同じ製造元で、人間の喉頭の形状を考慮した上で太さなどの規格も決められて作られています。なので普通のストローで同じようなことをしても効果は期待できないようです。

私が購入したときの価格は一本60クローナ(約1000円)
コーラスやオペラ座などでは大量受注される場合もあるようです。一般店頭では取り扱われていませんが、音声ケアの専門機関などで販売されています。



日本では歌い手の間でもほとんど知られていないフォナタフーンスロールですが、今度機会があれば、日本の歌い手や、一般の歌好きな方にも紹介してみたいと思う発声練習用具です。




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