義足ランナーの判決出る、殺人罪では「無罪」
2014.09.16 up
オスカーが雇った敏腕弁護士と熟練検察官の法廷対決も、この裁判の注目ポイントでした。
9月11日・12日、南アでは義足ランナーことオスカー・ピストリウス被告の恋人射殺事件の判決が出ました。
今年3月から数カ月にわたって続いた裁判の様子は連日テレビで中継され、最大のポイントは、検察側が主張する「被告による意図的な殺人」であったか否かで、意図的であると認められる場合は殺人罪が適用され、最長25年の禁固刑が科されるということで、大きな注目が集まっていました。
判決の結果、殺人罪としては「無罪」。判事はその理由について、「検察側の主張からは、殺人が意図的であったとの十分な証拠が見つけられない」と説明しました。
私は、ほとんどの裁判中継を観ていましたが、確かに検察側の意図的な殺人であるとする主張には確定的な証拠がないと感じていたので、証拠という観点からのみ判断すると、この判決は仕方ないのではと思いました。
しかし、南ア国内の多くの反応は、殺人罪が無罪判決であったことに対する驚き・失望で、法律関係者からも判事に対する厳しい意見や、検察側は上訴すべきとの声があがっています。
ただ、ピストリウス被告は、最も重い量刑の殺人罪では無罪となりましたが、過失致死罪では有罪判決となり、さらに別件で罪に問われた公共の場(ヨハネスブルグ内のレストラン)での拳銃の発砲についても有罪判決が下されました。
これらの量刑は10月に言い渡されることになり、南アの法律では過失致死罪における量刑は最長で禁固15年で、刑期は判事の裁量によって決められます。
あと少し、この事件の過熱報道は続きそうです。
新聞やインターネット上でも、判決に対してさまざまな意見が飛び交っています。
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1 - Comments
道下より:
2014 年 09 月 17 日 11:54:09
裁判中継とはまたすごい加熱報道ぶりですね。国民の関心事であることは間違いなさそうです。
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