ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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著書を持つアレック・ロファーさん(右)とハケル・ロファーさん(左)

著書を持つアレック・ロファーさん(右)とハケル・ロファーさん(左)

 世界三大宗教の一つ、キリスト教。

 宗派を問わずキリスト教大国のブラジルで、「イエス・キリストは日本からやってきた!」という説を著した本『神の子の隠された歴史A historia oculta do Filho de Deus』がブラジルで発行されました。

 二年に一度サンパウロ市で開催される国際図書見本市が8月30、31日に開催され、同著の出版社のブースでは、著者のアレック・ロファーさん(35歳)とハケル・ロファーさん(38歳)夫妻のサイン会が行われていました。

 


今年アレックスさんたちが出版した2冊の著書。左が『神の子の隠された歴史A historia oculta do Filho de Deus』

今年アレックスさんたちが出版した2冊の著書。左が『神の子の隠された歴史A historia oculta do Filho de Deus』

 神学を学んできたアレックスさんたちがイエス・キリストが日本からやって来た、とインスピレーションを得たのは、日本とイスラエルの関係を調べ始めてからです。

 「現代の欧米のキリスト教は反イエス・キリスト的です。イエス・キリストが伝えたかったことや聖書の原典に書かれたこととはずれがあります。そんな中で、日本精神の源流である神道は、イエス・キリストの説いた精神に最も近いと感じるようになりました」
とアレックスさんは言います。さらに続けます。
 「聖書の登場人物の一人でイエス・キリストの最も近くで過ごした人物の一人ヨハネは、イエス・キリストはヨルダン川の向こうのローマ帝国以外の土地からやって来て、父親は皇帝だったと聞いたと述べています。そこに着目して、本来のキリストの教えが自然を崇めることなど、とても神道の精神と似ている事から、イエス・キリストが天照大神の子孫だったと考えるようになりました」
と話します。


背中に「アマテラスの息子」「キリストの神道」の意味するポルトガル語が書かれた服。前には日本と世界に対して「立ち上がれ!」を意味するポルトガル語が記されている

背中に「アマテラスの息子」「キリストの神道」の意味するポルトガル語が書かれた服。前には日本と世界に対して「立ち上がれ!」を意味するポルトガル語が記されている

 キリスト教の神学を追究してきたアレックスさんが、ブラジルで日本人移民が持ちこんだ宗教や精神性などに触れ、様々な資料を読んできた結果、行き着いた先が日本の神道という事です。
「自身が目指したいのも、ブラジルが目指すべきものも日本古来の精神。それは神道にある」
と確信を持っています。

 アレックスさんは現在、プロテスタントの教会の師匠です。何人かの弟子がいます。グル―プのユニフォームの背中には「シントイズモ・クリスタン(キリスト教の神道)」の文字が記されています。

 今回出版された著書の表紙は、カタカナで「イエス」の文字と日本風のイエス・キリストの誕生場面が描かれています。表紙の聖母子像は、インターネットで見つけた函館の正教会に収められた絵という事でした。


8月30、31日にサンパウロ市で開催された2年に一度の国際図書見本市(第23回)

8月30、31日にサンパウロ市で開催された2年に一度の国際図書見本市(第23回)


8月30、31日にサンパウロ市で開催された第23回国際図書見本市で著書にサインをするアレックスさん

8月30、31日にサンパウロ市で開催された第23回国際図書見本市で著書にサインをするアレックスさん


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  • 1 コメント

1 - Comments

道下より:

2014 年 09 月 13 日 15:06:50

宗教の捉え方はまさにさまざまですね。イエスが天照大神の子孫とは。

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