現在、オランダで、最も人気のあるペットはネコ、という記事が某新聞に掲載されていました。これは、ちょっと意外。というのも、ペットとして最も人気があったのは、昨年あたりまでは犬だったからです。老若男女問わず、犬は人間のパートナー、ということでペットといえば犬、というほどの人気ぶりだったのですが、なぜ、今、ネコに軍配が上がったのでしょうか？

実は、これは不況、つまり国民の経済状態と関係があるそうです。確かにオランダは、現在、歴史にも例を見ないほどの不況時代を迎えています。その中で、犬にかけるお金はない、というわけです。

実際、犬を飼うにはお金がかかります。市役所へ登録する場合、１年間で15,000円を払う義務もあります。また、獣医も安くはありません。ちょっと心配、と思って病院に連れて行くと、『獣医の元を訪れた』ことになり、その訪問料？として、約4500円を払わねばならず、それに検診料や薬代が加わると、約20000円くらいの出費になります。それにしても、訪問料だけで4500円というのは、ちょっと高額な気もします。

これだけの出費と労力をも惜しまず、それでも犬を飼いたい！という人は、本当の犬好きで、責任をもって飼育できる自信があるのかもしれません。しかし、世は不況。失職する人もたくさんいる中、犬に出費をすることは避けたい、というのが本音でしょう。そこで俄然、人気が上がっているのが、ネコです。ネコなら、散歩をさせる必要もなく、市役所へ登録する義務もありません。犬の飼育よりは、出費が抑えられます。

そこで今、ペットとしてネコを飼う人たちの数が急上昇しています。本当は、犬を飼いたいんだけれど・・・と本音を吐く人もいるようですが、一旦ネコを家に迎え入れたら、完全にとりつかれてしまった、という人も多く、今後はペットとして、ネコの数が増え続けることでしょう。さて、あなたは犬派でしょうか、それとも、ネコ派？

レポーター「フリードリヒス　カオル」の最近の記事

• 電動自転車人気上昇中・盗難率も急上昇中
• 男女格差の存在に悩むオランダ
• 無料給食配布はじまる

「オランダ」の他の記事

• 電動自転車人気上昇中・盗難率も急上昇中
• 男女格差の存在に悩むオランダ
• 無料給食配布はじまる