ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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サンパウロのフェイラで販売されるタケノコ(10月)

サンパウロのフェイラで販売されるタケノコ(10月)

 スイカ、マンゴー、パパイヤ、リンゴ...フルーツをはじめとして、ブラジル・サンパウロで購入できる農産物は、一年中販売されているものも珍しくなく、季節感があいまいなものがよくあります。

 季節によって味に若干の違いはあっても、広い国土を有するブラジルなので、国のどこかで、一年中春夏秋冬に関係なく栽培されているそうです。季節よりは降水量によって生産が左右されることもよくあります。

 その様な状況下で、季節ごとに見られる食材もあります。サンパウロでは特に日本でおなじみの食材にそれが感じられます。


ブラジルで販売される灰汁を抜いたタケノコ

ブラジルで販売される灰汁を抜いたタケノコ

 10月ごろ、サンパウロの春から夏に入ろうかという季節を代表するのがタケノコです。タケノコのほかにはラッキョウや青梅などもあります。

 サンパウロのあちこちで開催されるフェイラ(朝市)やスーパーで販売されるタケノコは、実は日本人(日系人)の農家で収穫されていることもあります。

 そのため、町に暮らしていても田舎の日本人と交流のある人は、田舎だと余るほど収穫されるということで、季節になるとタケノコをいただくケースもあります。すでに灰汁抜きされていることもあります。

 ブラジル人は一般にタケノコに似たヤシの若芽は食べても、タケノコを食べる習慣はほとんど見られません。誰が食べているのかと言えば、日本や中国などアジア出身者やその子孫の可能性が考えられます。


サンパウロ郊外の日本人の裏庭で収穫したタケノコ

サンパウロ郊外の日本人の裏庭で収穫したタケノコ

 ブラジルは熱帯で竹の生存には適しているようで、日本で一般的な灰汁の少なめのタケノコもあれば、灰汁の強いシナチクのタイプも自生しています。

 マメな方は、シナチク用に塩漬けをしています。ラーメンのメンマを思い出す香りが広がります。

 ブラジルに暮らしていても、春になると小規模でも確かに出回るタケノコを見ると、懐かしさとホッとした気持ちが入り混じる不思議な感覚になります。


ブラジルの日本人の家庭で料理したタケノコの煮物

ブラジルの日本人の家庭で料理したタケノコの煮物


ブラジルで塩漬けしたタケノコ

ブラジルで塩漬けしたタケノコ


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