ブラジル

ブラジル:サンパウロ

日下野 良武(くさかの よしたけ)

◎職業;ジャーナリスト、ブラジル文化研究家
◎居住都市;サンパウロ市(ブラジル国)

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早朝、海岸でくつろぐ家族。年が明けると砂浜は人とビーチパラソルで埋まる

早朝、海岸でくつろぐ家族。年が明けると砂浜は人とビーチパラソルで埋まる

 今年も残り少なくなった。日本から見れば地球の反対側のブラジルは、これから暑い夏を迎える。クリスマスは半袖、新年の浜辺は水着姿の老若男女で大混雑。両国間には逆現象が多々あって興味深い。


 まず、地球儀を見回すと、お互い地軸のほぼ反対側に位置している。12時間の時差で昼夜が丸っきり反対、気候も夏と冬が真逆で対照的だ。

 東京五輪スケートボードで銀メダルを獲得したブラジル人女性選手の記事を、日本の某誌で見た。見出しは「地球の反対側」だが、本文中には「裏側」とあった。ブラジル人は日本をブラジルの裏側とは言わない。反対側に統一してもらいたい。

 日本滞在中、誘われて友人の車の助手席に座ろうとするとき、筆者はつい運転席のドアを開ける。運転席も車の走行も両国は全く逆なのだ。


 「こっちへ来い」と人を呼ぶ場合、ブラジル人は手を広げて上に向け、指を4本まとめて手前に曲げる。指で5まで数えるときは、握りこぶしから親指、人差し指、中指と開く。さらに、続けて10までなら、開いた状態から小指、薬指、中指と閉めていく。

 電話では「ケン・ファーラ(あなた、だれ)?」と、話し始めに発信者が受信者へ名前を聞く。掛けた方からまず名乗れと言いたい。


 のこぎりで木を切るのに、日本人は引くが、こちらでは押して切る。定住当初、板を切るときに力の入れ具合が分からず、戸惑った。

 新聞を読むとき、日本では右開き。ポルトガル語は横文字のため、左へめくる。左利きの筆者には都合が良い。

 日本の住宅玄関のドアは一般に外開き。当地では内開きが多い。住宅建屋のスペースはブラジルの方が断然広い。


 以上、ご紹介した例は、筆者がこの国に40年近く住んで気になったり、感じたりした逆現象である。「所変われば品変わる」。一日も早くコロナ禍が終息しますように…。


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