メキシコ

メキシコ:グアダラハラ

龍崎 節子(りゅうざき せつこ)

職業…民芸品輸出、撮影コーディネート、通訳翻訳
居住都市…グアダラハラ(メキシコ・ハリスコ州)

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 カソリック教徒の多いメキシコでの伝統的なクリスマス飾り「ナシミエント」。

 イエスキリスト生誕の光景をミニチュアで再現するこの飾りに昔から使われているのが森林地帯に生える「コケ」と、日本でもエアプランツとして人気の「ウスネオイデス」というモシャモシャとした植物。天然木を組み立ててイエスキリストの生まれた馬小屋を小さく再現し、その内部や床部分にこれら植物を貼り付け、敷き詰めることで自然な雰囲気を作り出せるようになります。


このように作り込みます

このように作り込みます

 ですがこの天然素材に、2年ほど前から「待った」がかかりました。

 本来、森林地帯に生えているこれらを、山の中に入り込んだ業者が手当たり次第に採取、販売することで、自然形態のバランスに影響がでるからとのこと。また、それら業者の中には、メキシコの広大な森林を所有者に無断で侵入する者も少なくないことから、政府は「指定の天然素材の販売禁止」を打ち出しました。


山盛りのエアプランツとコケ

山盛りのエアプランツとコケ

 これは約2年ほど前から告知されているのですが、それでもいまだに販売されています。販売価格は両者とも、ざっくりと「レジ袋1つで$10ペソ(約60円)」。

 ふかふかと立派なコケも、エアプランツも、一袋がたったの60円。激安です。もちろん、材料費など不要で、日がな一日森の中を歩いて見つけたものを取ってくるだけなので、それでも儲けは出るのでしょう。しかし、考えてみれば、この量になるまで何十年もかかっているに違いなく、飾りに使い終わったら当然一般ごみとして焼却処分されてしまいます。

 森林の生態系を考えると60円という値段は当然つけられるはずもなく、採取禁止、販売禁止を打ち立てないと環境改善に繋がりません。


一袋たった60円で売られていきます

一袋たった60円で売られていきます

この200軒近い「クリスマス飾り専用露天市」の中にも20軒近くで売られていたこれらの天然素材。きちんと販売禁止が徹底され、市場から姿を消す日は来るのでしょうか。



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