ブラジル

ブラジル:サンパウロ

日下野 良武(くさかの よしたけ)

◎職業;ジャーナリスト、ブラジル文化研究家
◎居住都市;サンパウロ市(ブラジル国)

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サンチアゴ市近くの、チリとアルゼンチン国境付近のアンデス山脈(筆者撮影)

サンチアゴ市近くの、チリとアルゼンチン国境付近のアンデス山脈(筆者撮影)

 昨年から今年にかけて、世界各地で火山の噴火が続く。地球全体の火山活動が活発になっているのだろうか。南米大陸に目を向けると、太平洋側のアンデス山系各国には活火山が多々見られるが、大西洋側のブラジルにはなく、地震もほとんどない。


 新年に入り1月9日、ニュージーランドのホワイト島の火山が爆発的噴火で5人の犠牲者が出ている。12日にはフィリピンのタール島の火山が噴火、航空約500便に影響が及んだ。日本では桜島が1月6日から15日まで7回、また、17日には西之島で噴煙が上がった。20日、アラスカのシシャルデン山が大噴火、溶岩流も見られたという。


 南米大陸はどうか。2019年7月18日にペルーの火山が噴火、12月5日にはチリとアルゼンチン国境にある火山が噴煙を上げている。1月9日、富士山に似たメキシコの活火山ポポカテペトル(「煙を吐く」の意)が噴火したとの報道が続いた。


サンチアゴ市近くの、チリとアルゼンチン国境付近のアンデス山脈(筆者撮影)

サンチアゴ市近くの、チリとアルゼンチン国境付近のアンデス山脈(筆者撮影)

 ブラジルには火山がない。地震もほとんど感じられず、発生してもチリかペルーからの影響で最大震度2以下。ブラジル国土全域の地層は古く岩山が多い。地殻変動もほとんどなく、地表近くに活発なマグマもない。ただし、温泉は出る。地熱で温められたお湯だ。匂いはほとんどなく、首都ブラジリアの近くに多く湧出する。リオ・ケンチ(熱い川)の町は温泉地として有名で、温度は約40℃だ。
 ブラジルの最高峰は、ベネズエラとの国境にある3014メートルの「ピッコ・ダ・ネブリーナ山」(霧の山頂)。もちろん、火山ではない。


 台風もなく自然災害が少ないブラジルにも、人的被害はある。アマゾン地域では森林火災が頻繁に発生し、地面は炎に包まれ、上空には灰が舞う。噴火がない代わりにこれは“粉火”か。2~3月のカーニバルでは、3日連続の熱狂的な跳躍踊りで会場付近に微震発生も…。


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