メキシコ

メキシコ:グアダラハラ

龍崎 節子(りゅうざき せつこ)

職業…民芸品輸出、撮影コーディネート、通訳翻訳
居住都市…グアダラハラ(メキシコ・ハリスコ州)

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 お湯が出て洗ってくれたり、優しい風で乾かしてくれたり、滝の音でプライバシー(?)守ってくれたり、上げた便座も使用後勝手に戻ってくれたりと、日本のご親切ぶりは至れり尽くせりですね。

 メキシコにそんなもの、ありません。(超高級な場所には少しあるようですが)

 なので、日本の「行き届いた」トイレ世界から来た私も、メキシコのトイレ事情には当初、驚いてばかりいました。なぜなら… 


設置ミスで、鍵を閉めると鍵穴とは反対側にバーが伸びます。意味なし…

設置ミスで、鍵を閉めると鍵穴とは反対側にバーが伸びます。意味なし…

1)ドアを開けて、便座があったらラッキー
2)鍵がちゃんと閉まったらラッキー
3)紙があったらなおラッキー
なのです。

都会や人が集まる場所のトイレはそれなりに整っています。が、すこし田舎の小さな教会のトイレ(外にある掘建て小屋など)などは、上の条件を1つも満たしていません(体験済み)

1)便座がない。
なぜか。日本のものと比べて、プラスティックの材質が貧弱なのか、それとも座る人の重さが違うのか、便座が壊れやすいので「壊れたら取り外す。そしてそのまま」が多いのです。
便座のないトイレを、特に女性はどうするのよ!と、お思いでしょう。便器の上に乗ってしゃがむ、普通のフォームで座るも便器に皮膚を付けない(空気椅子)、皮膚が触れる部分に紙を敷く、のです。
 これ、かなり勇気が要ります。

2)鍵が閉まらなければ、閉まる場所を探すか、手で抑えながら、誰かが開けようとしたら「居ます!」と叫ぶ。

3)なさそうな場所に入る時にはトイレットペーパーを持参する。日本でタダで配っているポケットティッシュはこちらでは超高級品。なので、私も車にはトイレットペーパーを必ず入れておき、なさそうな田舎町に行く時には二回分程丸めてバッグに忍ばせます。


紙を引き出すのにとても苦労します

紙を引き出すのにとても苦労します

 もうやけっぱちで「微笑ましいわ~」と笑ってしまうのが、設計。
 家庭のトイレでも、紙に手が届かなかったり(そういう場所に設置してある)、デパートのトイレでは親切に付けてくれた手すりによって、紙がものすごい取り出しにくかったり。

 水圧が低いことから、こちらでは使用後の紙は流さずに脇に置いてあるゴミ箱にポイっと捨てます。
 当初は前の人達の「使用後の紙」が丸見えなのでちょっと困りましたが、今ではみなさんの健康状態も解るのでふむふむと(わざわざ凝視はしませんが)。

 これらのトイレを使ったあとは、なんだか自分がちょっと、逞しくなって「ここでも生きて行ける!」と強くなった気がします。




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  • 2 コメント

2 - Comments

sabaより:

2009 年 11 月 06 日 09:57:27

意味のない鍵、笑わせて頂きました。
反対側に飛び出てどうする!!

空気椅子するなら、和式トイレはそういう意味では優秀だったのだな、
と再認識しました。

Setsuより:

2009 年 11 月 07 日 22:03:53

saba 様

コメントありがとうございます。

無意味な鍵、笑っていただけてなにより。
私も鍵を閉めて(閉まってないけど)一人で「なんやの、これ〜!」と笑ってしまいました。

そうか、和式トイレはここにくるための訓練だったのか。。。

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