メキシコ

メキシコ:グアダラハラ

龍崎 節子(りゅうざき せつこ)

職業…民芸品輸出、撮影コーディネート、通訳翻訳
居住都市…グアダラハラ(メキシコ・ハリスコ州)

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遠近感おかしくなりそうな光景

遠近感おかしくなりそうな光景

 私が住むこのグアダラハラ近郊には、世界的にも有数なオパールの鉱脈があります。
 車で1時間半、初めてその村に立ち寄ってみました。

 村の中心はこじんまりとしており、ちょうど独立記念日のお祭りの準備中。ですが、オパールを売る店はあっても「掘りに行きましょう」の観光ツアー的な文句を掲げている場所は見当たりません。
 行き当たりばったり的に、老舗っぽい作りのオパール専門店の御婦人に話しかけると、じゃあ山に連れて行ってあげるよ、とのこと。ご婦人の息子の内気そうな青年が、そこからさらに15分程度の採掘現場に案内してくれました。

 州道からトウモロコシ畑を縫うようにして丘に近づくと、半面がざっくりと削り取られた採掘場があります。
 ここは、案内人アレハンドロ青年の一族が10年ほど前からオパールの採掘を行っている現場。
 通年、25~30人の男性を雇い入れ、オパールのある「層」を掘り出しています。
 火山性の多少粘度質のある土の層は、地表から約18m下にあり、その層を重機等で削り出したあと、手作業で大きな岩を崩して行きます。そこに、「運良く」オパールが出てくるというわけ。
 危険がない範囲でその鉱脈に狭い坑道を掘り進め、着実に「ある」部分だけチマチマと掘り進む男性もおり、彼のあだ名は「ラッキーボーイ」。仲間内では「犬」と呼ばれていました。というのも、彼は犬が匂いで目当ての宝物を見つけるがごとく、大物をどんどん掘り当てられるから。そばで仲間が同じような所を掘っても、出ないのだそうです。


中央が「ラッキーボーイ」。眼光するどいです。

中央が「ラッキーボーイ」。眼光するどいです。

 下に掘り進むチーム、横に掘り進むチーム。
 山の持ち主は、重機の提供と安全確保を主にしており、掘る角度や方向はすべて男達に任せているのだそう。
 見つかったオパールも、市場価格の半分は山の持ち主に、半分は掘った本人に行くのだそうです。


ジャバジャバと水をかけながら選び出して行きます。

ジャバジャバと水をかけながら選び出して行きます。

 大掛かりに重機で切り崩した所から、手作業で選別し、それを水流をつかってさらに選び出します。

 私達が到着してまず目にしたのがこの作業。 
 その選別場で「これはどう?」と私が選んだ石の中に、なかなかのサイズ、色のオパールが入っており、現場騒然。

 私、ラッキーガールになれるか!?




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