メキシコ

メキシコ:グアダラハラ

龍崎 節子(りゅうざき せつこ)

職業…民芸品輸出、撮影コーディネート、通訳翻訳
居住都市…グアダラハラ(メキシコ・ハリスコ州)

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 メキシコ料理に、飲み物に、絶対に欠かしてはいけないのが「リモン」。
 日本の皆さんには「ライム」として知られています。ゴルフボール大の鮮やかな緑色で、果汁はほのかな甘みとシャープな酸味。サラダに、肉料理に、スープに、シーフードに、カットフルーツに、飲み物に、とりあえずなんにでもかけまくって食すのです。
 おそらく、メキシコ家庭には100%の確率であるでしょう。
 種無しも、種有りもお好みで。

 普段は1キロ12ペソ前後。
 1キロというと、大きなボウルにごそっと、30個は入るでしょうか。日本円にして100円ほどです。


皮が緑のリモン

皮が緑のリモン

 が、そのリモンが今年の春、メキシコの国中を大混乱に陥れてしまいました。

 理由は、樹木と果実に発生した病気。
 病気により収穫量が減り、価格が高騰。
 いつもならリモンになんて目をつけない悪い人たちが、産地から都市部への輸送中の車両を狙って強奪、さらに品物が減り、価格が上がる。

 3月頭などには、1キロがなんと60ペソにまで跳ね上がりました。北部の都市などでは80ペソにまでなったとのこと。

 これに大打撃を受けたのが、家庭もですが、街の食堂やジューススタンド。
 今まで湯水のように使っていたリモンは、テーブルにはいつもカットして置かれていましたが、客が最低必要な分だけ使えるように、客に言われてから出す、という対策に。
 しかも、まだ熟しきっていないものばかりなので、ジュース分も少なくて、なんだかわびしい感じもしました。

 メキシコ人が大好きな「Agua de Limonアグアデリモン(メキシコ版レモネード)」も、原価を大きく割ってしまうし、そもそも材料のリモンが手に入らないため、一時期、ジューススタンドから姿を消しました。


お待たせ!

お待たせ!

 それから2カ月。

 街のリモン相場はあっという間に回復し、今は元の価格にほぼ戻ったようです。地方や畑によって収穫時期を変えているせいもあるからでしょうか、新鮮でジュース分たっぷりのリモンが街に戻って来ました。




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  • 2 コメント

2 - Comments

かなやより:

2014 年 05 月 27 日 16:14:59

ライムがメキシコではそこまで人々に密着したものであるとは、知りませんでした。価格は元に戻ったとのこと。よかったですね。

Setsuより:

2014 年 06 月 05 日 11:57:54

かなや様

コメントありがとうございます。
日本の食卓に醬油の小瓶が常備されているように、メキシコではみじん切りのタマネギとオレガノ、半割リモンがあります。
気合いを入れたい人などは、半割リモンを齧ったりしています。猛者です。

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