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台湾:台北

小川 聖市(オガワ セイイチ)

職業…日本語教師、ライター

居住都市…台北市近郊の新北市(台湾)

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生徒たちが自分で調理する屋台

生徒たちが自分で調理する屋台

 夏の到来を予感させる陽気になった4月13日。
 国立台湾師範大學附属高級中學(以下、略称の師大附中)で創立記念の学園祭が行われました。

 以前、他校の学園祭のダンスカーニバルの様子を紹介しましたが、今回はメインの学園祭の方を紹介します。

 私の高校ではありませんでしたが、上の写真にある屋台が設置されていて、生徒たちが自分で調理したものを販売していました。生徒の父兄と見られる方が、たこ焼きと揚げ物の屋台でその腕前を披露していて、そこには行列ができていました。


正門前では、衛兵交替の儀式が行われました

正門前では、衛兵交替の儀式が行われました

 衛兵交替の儀式は、観光名所の忠烈祠(ジョンリエツー)名物ですが、こちらでも見られました。

 忠烈祠は、本物の兵士が行いますが、こちらは毎日練習している儀仗隊の生徒たちが披露しました。


師大附中の学園祭名物、チアリーディングコンテスト

師大附中の学園祭名物、チアリーディングコンテスト

 他にも展示や、さまざまなイベントがありますが、最大のイベントは中等部と高等部の1年生によるチアリーディングコンテスト。

 参加した生徒たちが学校の創立記念日を祝い、気合の入ったパフォーマンスを見せました。


優勝チームの生徒たちは、校長先生と記念撮影

優勝チームの生徒たちは、校長先生と記念撮影

 表彰式では、卓俊辰(ズオ・ジュンチェン)校長からバナーが贈られ、記念撮影も行われました。ちなみに、副賞は進行役の先生曰く「場内の後片付けと掃除(笑)」でした。


優勝チームの記念撮影の後ろでは……

優勝チームの記念撮影の後ろでは……

 優勝チームがその余韻に浸り、記念撮影を行っている裏で、びっくりした光景が展開されていました。

 2位になったチームのメンバーが結果を不服として、評点を担当した先生に抗議していました。抗議も熱が入っていて、先生に採点表の開示を求めるなど、激しいものでした。それに対し、先生は慣れているのか、冷静に対応し、言うべきことを言い、荷物をまとめて会場を後にしました。

 その一方で、気合を入れて抗議した生徒は、悔しさを露にして怒りを爆発させていましたが、心が落ち着き、現実を受け入れてからは涙をボロボロ流し、仲間に慰められていました。
 約5分後、その生徒が仲間と共に教室へ戻る姿を見かけましたが、その時は泣き止み、台湾名物のドリンクを手に取り、笑みを浮かべて去っていきました。
 
 大人からすると、「何もそうアツくならんでも……」というものですが、生徒たちにとっては、仲間と一生懸命練習した思いが詰まったかけがえのないもの。それを大切にしながらも、現実の厳しさを学園祭の場でしっかり勉強させている先生たちには、私の方が頭が下がる思いでした。

*その後、学校のHPでこの時の最終成績が公布され、この時抗議していた2位のチームは1位になっていました。


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