メキシコ

メキシコ:グアダラハラ

龍崎 節子(りゅうざき せつこ)

職業…民芸品輸出、撮影コーディネート、通訳翻訳
居住都市…グアダラハラ(メキシコ・ハリスコ州)

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 カトリック大国のメキシコでは、毎年3ー4月に「セマナサンタ」と呼ばれる宗教行事があります。イエス・キリストが十字架にはりつけになり蘇るまでの数日間(セマナサンタ)と、その後の復活を祝う一週間(パスクア)が一連となり、大多数の学校がこの期間を含めた二週間を「春休み」としてお休みにします。
 それに伴い、大人たちも短くて数日、長くて二週間のお休みを取るわけです。

 ではこの二週間、宗教的にそして一般的になにがグアダラハラやメキシコで起こるのでしょうか。


すべては教会中心で行われます。

すべては教会中心で行われます。

 キリストが復活する一週間前の日曜日、人々は十字に編み込まれた棕櫚(ナツメヤシ)の葉を手に、いそいそと教会に向かいます。この棕櫚の葉はほとんどが街角や教会の前で売られていて、神父様にそれを祝福してもらい家に持ち帰り、一年間ドアの内側に付けて家内安全を祈るためです。
 町の中心部ではこれから教会に向かう人、すでに済ませた人たちがその棕櫚の葉を手にしていました。

 


器用に編み込まれた棕櫚の葉。

器用に編み込まれた棕櫚の葉。

 ここからの一週間、ほぼ毎日教会を中心とした行事が繰り広げられていきます。
 聖木曜日、金曜日、そして土曜日と「聖日 los dias santos」は続いていきます。

 復活祭の46日前から「クアレスマ」という、金曜日には節制をする(肉を食べない)週間があり、特に最後の聖金曜日には肉はおろか、一日の食事自体を軽くします。肉だけではなく、キリストの受難を思っての節制なので、人に寄っては甘いものや清涼飲料水、お菓子など普段自分が誘惑に負けてしまうものを節制することもあります。

 肉好き、お菓子や誘惑に負けちゃいがちなメキシコ人、この日一日を乗り切るのにもかなりの覚悟がいるようです。


教会で棕櫚の葉を祝福してもらいます。

教会で棕櫚の葉を祝福してもらいます。

 キリストが復活されたことを知らせる土曜日深夜の教会の鐘の音で、各人はその「節制」を解き、新たな一年を迎える事になります。



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