ブラジル

ブラジル:サンパウロ

日下野 良武(くさかの よしたけ)

◎職業;ジャーナリスト、ブラジル文化研究家
◎居住都市;サンパウロ市(ブラジル国)

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ブラジル熊本県文化交流協会で開かれた理事会。義援金協力運動が決議された(4月16日)

ブラジル熊本県文化交流協会で開かれた理事会。義援金協力運動が決議された(4月16日)

 4月14日夜、熊本県の中心部付近で震度7の地震が発生した。ちょうど、自宅でNHKの国際放送「ニュースウオッチ9」を見ていた時だった。筆者は熊本市生まれで24歳まで暮らしている。まさか! 無言のままテレビの前で突っ立った。
 その後、画面に映る光景には目を覆うばかりだった。石垣や瓦が崩落した熊本城、益城町の倒壊家屋、炎が上がる八代市内のアパート火災―。とっさに、熊本在住のきょうだいや親戚、友人らの安否が頭に浮かんだ。「大丈夫だろうか、被害は…」


 連絡を取り、皆の無事を確認、ひとまず安心した。が、16日未明には震度7強が再び襲った。以後、22日午後3時までの震度1以上の地震は810回を超えている。「地震が極少ない熊本県」のイメージは簡単に覆された。


見舞いや義援金が続々と寄せられているブラジル熊本県文化交流協会会館(サンパウロ市)

見舞いや義援金が続々と寄せられているブラジル熊本県文化交流協会会館(サンパウロ市)

 県人会に当たるブラジル熊本県文化交流協会では18日から熊本地震被災地への義援金募集を開始した。お見舞いや激励の言葉、被災地への義援金が同協会に続々と寄せられている。
 ブラジル熊本県文化交流協会の田呂丸哲次会長は、「熊本は移民の多い県。熊本市と大津町に私の親戚もいます。心配している。熊本の皆さんにはこれまで留学生・研修生、使節団派遣などで言葉に表せないほどお世話になってきた。力を入れてしっかり支援したい」。
 ブラジル日本都道府県人会連合会の山田康夫会長(滋賀県出身)は、「“母県”への恩返しをする時だ。要請があれば連合会もすぐ募金活動を開始する。『頑張れ』だけの一言では済まされない」。


 また、震源地に近い宇城市出身の土田町枝さん(92歳)は、「大変な災難に遭われ、亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。私の心の支えの熊本城が崩れていて、一瞬、声を失いました」。 
 余震は続く。早期の終息を地球の反対側から祈りたい。
 



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