活発な活動で知られるブラジル北海道文化福祉協会（サンパウロ市）。２０１９年には北海道人ブラジル移住１００年目を迎える。同協会の大沼宣信（のりのぶ）会長（69）に単独インタビューし、協会の現況と将来について聞いた。

今年３月の総会で会長に再選されましたが…。
「４期目８年間務めることになりました。会の運営は『はまなす会（婦人部）』と『ひぐま会（青年部）』のおかげで円滑です」

会館が立派ですね。
「先輩たちのおかげです。建物だけで１５メートル×３０メートルあり、サロンは３００人が着席できる広さで他の団体も使っています」

協会の年間行事は？
「６月の『北海道祭り』で焼きニシン・イカを提供、８月はラーメン祭り、９月は敬老会、年末には餅つきなど。人的交流も盛んで、北海道にはブラジルから青年交流団を派遣し、現在、留学生が１人、北海道の大学で勉強中です」

北海道人移住１００年で記念イベントは？
「式典を１９年１０月に開催したい。まだ夢の段階ですが、北海道物産展や雪だるまの展示、北海道産とブラジル産の石の相互交換などを考えています。これから会員の皆さんと議論して進めたい。７月には道庁を訪問し式典に知事のご出席をお願いする」

協会の将来について。
「いいチームをつくり、北海道人特有の精神をより強固なものにしていきたい」

＜略歴＞先祖は留萌市近くの増毛町。ブラジル・パラナ州生まれの日系２世ブラジル人。移住後、家族はコーヒー園を持っていた。現在、サンパウロ市でレストランを経営。青年時代は野球に熱中したスポーツマン。奥さんとの間に男２人と男孫１人。

レポーター「日下野 良武」の最近の記事

• 広がる日本語学校　ブラジル社会の関心高まる
• 南半球だから？　ブラジルと日本の反対現象
• 日本の議員、外相　年挟んで相次ぎ訪問

「ブラジル」の他の記事

• ネパールのモモがファーストフード風に
• 持続可能な肥料から生まれる贅沢なコーヒー
• 世界でも唯一のヤシの木と混植して栽培されるお茶園