オランダ発祥の欧州での卵騒動
2017.08.31 up
日本でも報道されているかもしれませんが、ヨーロッパでは卵の汚染が問題になっています。その発震源は、何とオランダなのです。
オランダは欧州最大の卵の生産国で、卵や卵を使った食品の世界最大規模の輸出国。そのオランダで基準値を超える殺虫剤(フィプロニル)の成分が「卵・ふん・鶏肉」のサンプルから検出されたのです。これを受け、毎週数百万個の卵を生産する約180カ所の養鶏場が一時的に閉鎖され、さらなる検査が実施されているのだとか。
世界保健機関(WHO)によると、身体に甚大な影響を及ぼすには1日に7~15個の卵を食べる必要があるそうですが、EUでフィプロニルは、食物連鎖を目的とした動物での使用が承認されていない殺虫剤。そのため7月末の発覚以降、オランダをはじめ輸入国17カ国以上が回収や廃棄に追われているのです。
関連業界は多大な影響を受けていると思われますが、一消費者としてはそれほどパニックは感じられません。スーパーの棚から一時的に卵が消えたり、品薄状態が続いてはいるものの、数週間たった8月現在は「全く買えない」ということはありません。
オランダ食品消費者製品安全庁(NVWA)がフィプロニル汚染が疑われる卵の「生産管理番号リスト」を早い段階から発信し続けています。番号は卵に直接印字されていて、生産国はもちろんのこと、フリーレンジ(放し飼い)かどうかの状態から生産業者まで記録として残されているのです。
オランダの多くの消費者は、調理前に手元の卵の番号をチェックするという習慣ができました。卵の汚染は悲しいことですが、筆者は騒動終了後もこの番号をチェックし続けていこうと思います。
※オランダ食品消費者製品安全庁(NVWA)による汚染卵の番号一覧
https://www.nvwa.nl/onderwerpen/biociden/fipronil-in-eieren/eicodelijst
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