メキシコ

メキシコ:グアダラハラ

龍崎 節子(りゅうざき せつこ)

職業…民芸品輸出、撮影コーディネート、通訳翻訳
居住都市…グアダラハラ(メキシコ・ハリスコ州)

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  倒壊した校舎から埋もれた児童を救出しようとしている現場映像をバックに、大統領が直接電話で国民に協力と援助を訴え掛ける。メキシコの異常事態の真っただ中、不可思議な事件が起きています。

 地震発生から1日半が経過、校舎の瓦礫(がれき)の奥にいるであろうフリーダ・ソフィアに水を渡すなど中継画面ではその救出劇がありのまま映し出されています。が、一向に「その瞬間」は訪れません。「非常に困難な状況」の救出が続けられています。

 その一方では、救助に当たっている軍関係者がマスコミを通じて、この少女の保護者や家族を探すという異例の事態。


時折、ほかの現場からも救出映像を公開(現地テレビ局の映像より)

時折、ほかの現場からも救出映像を公開(現地テレビ局の映像より)

 ところが、21日早朝、突如、フリーダ・ソフィアの救出は「二次災害の危険がある」として中止になり、テレビサの張り付きの中継も無くなります。

 市民が新しい一日を始めるころには、テレビサの地震中継、被災地からの中継はピタッとなくなり、通常の番組放送の合間に多少ニュースを流す程度になります。昼メロのドラマも普通に放映されています。被災地以外の一般市民は何が何だか分からない状態。皆が「学校に埋もれた子どもはどうした、と心配をする中、21日夜、海軍の上層部からのインタビューにより「校舎に取り残された生存者はいない」ことが発表されます。
 
 フリーダ・ソフィアはどうした?


命がけの救出劇の結末とは(現地テレビ局の映像より)

命がけの救出劇の結末とは(現地テレビ局の映像より)

 地元メキシコの辛口な内容で知られる雑誌Procesoの電子記事によると、「これはテレビサによる捏造(ねつぞう)ではないか」との味方が強く、ネットなどでは「悪質な行為だ」との声も多く上がっています。

 救助隊員から水をもらい、指を動かし、話をしていたフリーダ・ソフィアが実在するのか、誰もそれを確認することができないまま、救出劇はあっけなく幕を閉じました。

 同誌の記事は、「?長時間に渡る少女の救出劇、フリーダという名の希望?は今、われわれの前にフリーダという失望の名前になって現れた」と締めくくっています。

 もともと政治団体との強い癒着が問題視されているテレビ局と、来年行われる総選挙と、今回の災害に便乗した何かきな臭いものを一般市民は敏感に感じ取っています。




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