台湾

台湾:台北

小川 聖市(オガワ セイイチ)

職業…日本語教師、ライター

居住都市…台北市近郊の新北市(台湾)

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右側が崁頂行き、左側が紅樹林駅行き

右側が崁頂行き、左側が紅樹林駅行き

 しばらく待っていると、崁頂行きのホームになぜか紅樹林行きが逆走して到着。開通初日で、逆走があるとは思ってもいませんでした。

 ライトレールがなければ、「陸の孤島」という表現が当てはまるくらいバスのアクセスが少ない淡水行政中心ー崁頂の間の駅で移動できなくなっていた利用者が、どどっと下車してきて、私は人の波に豪快にのまれていきました。人の波は、反対側のホームに行く人、駅から出てバスに切り替える人と分かれ、運行停止にやるせなさを抑えきれない様子でした。


崁頂駅のホーム

崁頂駅のホーム

 私もやるせなさを抑えきれず、その日の移動を断念しました。後でテレビのニュースをチェックしたら、「システムトラブルで30分停止」と出ていましたが、ホームページでは「約20分運航停止」。どちらにしても、「紅樹林駅で長い時間(最長180分待ち)待っている人は、どんな気持ちでいるんだろう」と思うと、背中のあたりが寒くなる気がしました。

 翌25日、改めて崁頂駅へ向かいました。


崁頂駅へ向かう途中の景色

崁頂駅へ向かう途中の景色

 以前、個人的見どころとして、「淡水行政中心ー崁頂の景色」と書き込みました。そこで、車窓から「開発中の息吹が感じられる」写真を撮ってみたところ、何も知らない人が行ったら、寂しくなり、行くだけで心細さがこみ上げるようなものになってしまいました。

 


崁頂駅から歩いて5〜10分ほどのところにある建物

崁頂駅から歩いて5〜10分ほどのところにある建物

 それなら…ということで、崁頂駅近くに昨年12月12日にオープンしたシネマコンプレックスの美麗新影城が寂しさを紛らわせてくれると思ったのですが…。

 もともとショッピングモールとともに造られていた美麗新影城ですが、ショッピングモールの中はまだ施工中。工事用車両が周辺を固め、関係者が慌ただしく動く姿が見られました。

 上の写真の右側へ行き、地面にある矢印に沿って左側のドアから入り、エレベーターで2階に上がり、連絡通路を通ったら美麗新影城の入り口に到着します。

 平日だからかもしれませんが、ここへ入る人も中にいる人も少なく、地下駐車場へ入る車は見ている限りゼロ。台北市内の映画館とシネマコンプレックスとは対照的で、「これから先、(経営は)大丈夫?」と声をかけたくなる雰囲気でした。


紅樹林駅近くの景色

紅樹林駅近くの景色

 美麗新影城を見てからは、崁頂駅へ行き、終点の紅樹林駅まで乗車してみました。私が乗車した11時台では、約7.3キロを約26分、各駅での待ち時間は人の数にもよりますが約30秒、駅と駅の間は平均で2~3分で移動しました。

 地上区間は、信号待ちの時は移動時間が長くなりますが、移動時は思ったよりも揺れが少なく安定しているので、座って移動できるとのんびりできるような雰囲気があります。

 高架区間は、信号待ちがない分、速度を上げて運行していますが、終点の紅樹林駅が近づくと、まるで景色の余韻に浸れるよう配慮するかの如くスピードを落とすので、淡水河の向こうにある観音山の景色がじっくり見られるのが魅力ではないかと思います。

 淡海ライトレールは、2019年か20年に現在工事中の濱海沙崙駅から観光スポットの漁人碼頭までの全長約3.4キロの藍海線が開通予定です。30日間の無料試乗期間を終えた後、淡海ライトレールは人をどれだけ引きつけることができるでしょうか。


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