チリでニュースなどを見ていると「フェミニスト」という言葉を最近よく聞きます。チリではフェミニストというと、「女性の権利を主張」といった意味があるのですが、今月に入ってからというもの各地でフェミニストのデモなどが行われるようになりました。背景にはハリウッドで性的暴行の被害者が次々に声を上げていることが、火付け役になったと言われています。

　最近はチリで歴史ある有名私立大学「Universidad de Catolica大学」で教授をしていた男性が、女子学生に向かって言った発言が問題になっています。教授は「この大学に通う女子学生は、将来優秀な人材として社会に出て行くために大学に通っているのか、それとも将来優秀な人材になるであろう、男子学生と出会って結婚して主婦になるために通っているのか」と聞いたそうです。この発言はチリでニュースにも取り上げられ、特にフェミニストたちを怒らせるものでした。

　他にも学校の先生が女子学生に対して性的暴力やセクハラを行っていたのが現在になって明るみに出始めている様子です。

　先日、チリ人の友人たちといろいろと話していた時も、彼女たち自身や彼女の友達などにも、セクハラや性的被害に遭った人が意外にも多いことに驚きました。

　かつては、学校や会社などのセクハラ問題などがニュースに取り上げられることの少なかったチリ。今後は少しずつ女性の権利が以前より主張され始めているところです。特に若い学生たちにその動きが頻繁で、学校を休校にしてフェミニストの権利を学生が主張している大学もあります。フェミニストの運動はこれからもさらに加速しそうです。

　こうした活動を通して、性的被害や暴力などで苦しむ人が少しでも減ることを祈っています。

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