メキシコ

メキシコ:グアダラハラ

龍崎 節子(りゅうざき せつこ)

職業…民芸品輸出、撮影コーディネート、通訳翻訳
居住都市…グアダラハラ(メキシコ・ハリスコ州)

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十字架とろうそくをモチーフにしたポール

十字架とろうそくをモチーフにしたポール

 グアダラハラの東に位置するトナラの丘の上から、糸杉に囲まれた一角が見えます。四方を高い塀に囲まれたこの一角は市民の墓地。数カ月にわたって行われていた正門に続く道の舗装工事が終わったので、ぶらっと歩いてみました。

 東西にわたり数百メートルの墓地前道路の路面がいろいろと面白いことになっています。

 まず、「ここが墓地への入り口だよ」というように、十字架とろうそくをモチーフにしたポールが路地に立っています。そこから伸びる地面には、骸骨と骨、この街の象徴でもある太陽を彫り込んだ敷石が並べられています。


たき火を囲んで踊る骸骨3体

たき火を囲んで踊る骸骨3体

 背の低い植木鉢は十字架の形ですし、目立たぬようグレーに塗られたベンチはなんと棺桶の形。

 塀の前では3体の骸骨さんたちがたき火を囲んで踊っています。


正門の両脇

正門の両脇

 正門の両脇には「死者の日」でおなじみの「死してなおおしゃれ魂消えず」なカトリーナさんが2体、エレガントな帽子をかぶってお出迎えしてくれます。ちょっと地味で個性的すぎるキャラクターのいるテーマパークのようにも見えます。


骸骨と骨、この街の象徴でもある太陽を彫り込んだ敷石

骸骨と骨、この街の象徴でもある太陽を彫り込んだ敷石

 今春公開された映画「リメンバー・ミー」でも描かれていましたが、メキシコでは骸骨(死者の象徴)は忌まわしいものではなく、愛すべきもの。死すらも生活と人生の一部であり、茶化してめでることによって先に逝ってしまった人々を身近に感じるのだ、と言います。

 墓地までもメキシコ人の遊び心がたっぷりと施され、何だかそれを見たこちらも、今日一日楽しく過ごせそうです。



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