メキシコ

メキシコ:グアダラハラ

龍崎 節子(りゅうざき せつこ)

職業…民芸品輸出、撮影コーディネート、通訳翻訳
居住都市…グアダラハラ(メキシコ・ハリスコ州)

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 女性を凶悪犯罪から守るための「パープルポイント運動」には、パニックボタン設置活用のほかに幾つかの対策がとられています。

 多くの人々が集まる市街地では「パープルポイント」として、路面店舗などに「危険な目に遭っている女性が保護を求め駆け込める場所」として表示をしています。警察や関係部署からそういった際に何をどう対応していいか、講習を受けた店員が在中しているとのことで、街中や家庭で危険を感じた女性たちが安全に保護されるまでの一時保護を求められる場所になっています。


Googleマップに作成されたパープルポイントの設置箇所

Googleマップに作成されたパープルポイントの設置箇所

 半径約15キロのグアダラハラ都市圏内に、このパープルポイントは現在80カ所近く設置されていることが、担当部署作成の地図に表されています。

 また、前回レポートしたパニックボタンも、周辺市町村の中心部をメインに現在20カ所以上設置されています。

 都市圏内を常に運行している公共交通機関のバス運転手や、タクシー運転手を対象とした「危険にさらされている女性が助けを求めてきた時の保護方法」のセミナーも開催されており、安全に目的地まで送り届ける策も取られています。
 市内にある女性保護施設には常に担当員が配置され、迅速に相談に応じ弁護士がつけられる手配もされているとのことです。


 習慣的に、特に都市郊外での「男尊女卑」の傾向が強いメキシコでも現在、急速に女性の自立や家庭内暴力からの解放が叫ばれています。

 一人でも多くの女性が自身の立場に気づき声を上げ、自由に自立し安全な生活を送ることができるよう、この運動の強化と継続を望んでいます。




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