死産とされた赤ちゃんが実は生きていた衝撃の事件
2012.09.26 up
生後4か月目にしてやっと故郷のレシステンシアに戻ったルス・ミラグロスちゃん。(画像:TERRA NETWORKS, S.A.)
アルゼンチンの赤ちゃんの話題といえば、今年4月に起こった「死産と判断され遺体安置所に収容されていた赤ちゃんが実は生きていた」事件です。
これは、今年の4月、アルゼンチン南東部チャコ州レシステンシアの公立病院で起こった出来事。妊娠6か月の早産で生まれました女児に対し医者は死産だと判断、子どもの母親にもそう伝えていました。しかし、死産を宣告されてから12時間後、女児の母親が「せめて娘の顔を見たい」と遺体安置所に脚を運んだところ、すすり泣く声が聞こえ、赤ちゃんの生存が確認された、という常識的にはありえないような出来事でした。
奇跡的にも生存が確認されたその女児は、スペイン語で「光(Luz)・奇跡(Milagros)」を意味する「ルス・ミラグロス」と名付けられました。
ルス・ミラグロスちゃんは、その名前が表わす通り奇跡的に生存が確認されましたが、3か月の早産で生まれた彼女は、生まれた時点の体重が800グラム弱という超未熟児。
しばらくは容態が安定せず、その後52日間にわたって首都のブエノスアイレスのイタリア病院に入院、集中治療を受け続けました。一時は危篤状態とも発表され国民みんなでルス・ミラグロスちゃんへ祈りを捧げていましたが、母親をはじめ家族や友人、アルゼンチン国民の祈りが届いたのか、生命力を取り戻し、生後4か月になった8月には体重が2345グラムまでになり、故郷であるレシステンシアに、そして今月9月に入って退院し、やっと両親と4人の兄弟が待つ自宅に戻ることができました。
今でも、自宅での治療は続いていますが、やっと家族が待つ自宅に戻ることができ、とりあえずの一安心です。その名前があらわすように、希望や祈りという「光」を受けながら、その「奇跡」的な生命力で、今後も安定したたくましい回復を見せてほしいです。
ちなみに、出生時の診断にかかわった医師は停職処分されました。あの時、女児の母親が「子どもの顔を一目見ておきたい」と思わなかったら・・・そう思うとひどく恐ろしいです。
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