台湾

台湾:台北

小川 聖市(オガワ セイイチ)

職業…日本語教師、ライター

居住都市…台北市近郊の新北市(台湾)

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丁寧に柵どりされます

丁寧に柵どりされます

 柵どりされたマグロは、もう一人の職人さんによって丁寧にさばかれ、お刺身用のサイズに切られていました。


お刺身用です

お刺身用です

 お刺身用は、来場者の試食用として振舞われました。

 これを目当てに多くの人が解体ショーを見守り、試食用が出てくるのを待っているのですが、この時は本当に長い列ができていて、「自分ら、どんだけマグロ好きやねん」と思いながら見ていました。


大型のバットに移し替え、振舞われます

大型のバットに移し替え、振舞われます

 試食用を受け取った方々の表情を見ると、みんなうれしそうで十分満足している感じでした。中にはこれだけに賭けて来ているような方もいるようで、少々怖くもありました。


試食配布の一コマ

試食配布の一コマ

 私が一番驚いたのは、試食を受け取った際の様子です。

 刺身用のしょうゆとワサビが用意されている(上の写真では右のスタッフが持っている小さいボール)のですが、そこにワサビが大量に盛られたしょうゆが出てきていました。そのワサビがしっかりしょうゆに溶けており、味わっているのがワサビなのかしょうゆなのか、はたまたマグロなのか、よく分からなくなりそうだったので、私は何もつけずマグロを味わいました。

 マグロは軟らかく、口の中でとろけ、台湾でも高級店でしか味わえないようなものだとすぐ分かるくらいでした。


解体されたマグロの中骨

解体されたマグロの中骨

 もう一つ気になっていたのが、解体後しばらく放置されていた中骨などの行方。

 日本では、マグロの中骨周りの肉は、「中落ち」と呼ばれ、スプーンで削って食べますが、どうも台湾では違うようです。

 担当の方と話していて、私が上の写真を見せながら「この中骨の周りの肉、日本だとスプーンを使って削って、それをご飯の上に乗せて醤油をかけて食べるんですけど、本当においしいんですよ。台湾ではどうですか?」と聞きましたが、担当の方はびっくりしていました。

 反応を見ている限りですが、そのまま捨てられるか、みそ汁などのスープのダシに使われるかだったようで、思わず「もったいないですよ、是非試してみてください!」と力説してしまい、担当の方に笑われるくらいでした。

 このような形で、日本と台湾の食文化の違いに触れることになるとは思ってもいませんでした。自分が知っているようで知らないことも、まだまだたくさんあることを実感した今回のマグロの解体ショーでした。


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