ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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壁に打ち付けてから約2ヵ月後。葉から芽と根を出したフォルトゥーナ

壁に打ち付けてから約2ヵ月後。葉から芽と根を出したフォルトゥーナ

 2ヶ月ほど前、近所のマクンバ(アフリカの宗教などに由来する)という宗教を信仰する女性から一枚の葉っぱをいただきました。
 名前は「フォルトゥーナ」ということでした。何でも、家の壁に釘で打ち付けておき、葉っぱの縁から根や芽が出てきたら「金運がアップする!」と言うのです。
 「フォルトゥーナ」とはポルトガル語で大金や財産、運などの意味が含まれています。
 半信半疑で壁に打ち付けてから約2ヵ月後、上の写真のように成長しました。


外で鉢植えされているフォルトゥーナ

外で鉢植えされているフォルトゥーナ

 壁に打ち付けてから約1週間後、葉の縁に根が出始めました。
 葉の縁には曲線系のギザギザがあり、そのくぼんだ部分の数箇所からヒゲのように数本の根が出始めました。
 やがて、その合間から芽が出始めて、日々成長していきました。
 嬉しく、かつ観察するのが毎日楽しいこの葉っぱ。正体がしばらく謎のままだったのですが、色々な人に尋ねたり、友人にインターネットで調べてもらい、なんとなく実態が見えてきました。


壁に打ち付けて約一ヶ月後

壁に打ち付けて約一ヶ月後

 日本語ではセイロンベンケイといわれており、熱帯や亜熱帯で見かける植物のようです。
 ブラジルではカランコエなどという呼び方もあるそうです。海辺の岩なので見かけることもあるそうです。
 ブラジルでこの葉を見た私は未知の不思議な植物で、しかも金運アップなどといわれてのぼせていたのですが、田舎の農家の方に聞くと、一度この植物が育ち始めると駆除するのに手間がかかって仕方がないとのことでした。
 とにかく生命力の強い葉っぱで、一枚を釘に打ち付けるのではなく、葉っぱをちぎってそこら辺にまいておいても芽が出てくるそうです。
 マクンバではこの葉っぱをお供え物のお皿に飾ることもあります。マクンバという宗教でこの葉っぱが尊重されるとすれば、やはりこの生命力からパワーをもらって、元気になろうという意味があるのかもしれません。
 釘で打ちつける辺りがマクンバらしいのですが、インターネットでは、ちぎった葉っぱを水に浮かせて観葉植物にしているものもありました。水に浮かせると、お洒落な感じで都会生活の潤いになる雰囲気でした。


壁に打ち付けてから約10日後。根が出始めている

壁に打ち付けてから約10日後。根が出始めている



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2 - Comments

Setsuより:

2010 年 01 月 19 日 04:23:09

小笠原では「はからめ」という名前でした。(小笠原・母島居住経験あり)
それにしてもものすごい生命力!見習おうっと!

tomokoより:

2010 年 01 月 19 日 17:16:52

ハカラメいう名前、サイトで見かけたのですが、やはり本当だったんですね!?葉から芽というのが語源と書いていましたが、そのまんまです(笑)世界中でたくましく生きているのにも驚きです。
小笠原居住経験というのがすごい!!

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