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日本:東京

武藤 櫻子(むとう さくらこ)

職業…社長秘書、コピーライター
居住都市…東京都

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オリバーさんの作品

オリバーさんの作品

6月の第一週目の週末にBushiwick open studio(ブッシュウィック オープン ストゥディオ)と言うアートフェスティバルがあります。
2007年から始まったフェスティバルで、ブルックリンのブッシュウィックという地区を中心に、スタジオ、ギャラリー、劇場などを一般に公開してアーティストが作品を展示するというものです。


アトリエを一般に公開して展示しています。Anders Bergstromさんの作品

アトリエを一般に公開して展示しています。Anders Bergstromさんの作品

ギャラリーだけでなく、この地域にはたくさんのアーティストが住んでいるので、アーティスト自身のアトリエや自宅を開放して作品を展示しているところも多くあります。
また、アーティスト同士が共同で作品を作ったり、公園や道にも展示したりとアートで地域が繋がる3日間なのです。
このフェスティバルは始まったばかりなのにも関わらず、去年は500人以上のアーティストが参加し、何千人もの人が見に来たそうです。

私もいくつかのギャラリーとアーティストのアトリエを見てきたのですが、直接アーティストに話を聞くことができますし、普段は見ることのできないアトリエの雰囲気もとてもユニークですし、アートが産まれる空間にいるだけで創造力が刺激されてとても楽しかったです。


オリバーさんの祖母への想いをこめた作品

オリバーさんの祖母への想いをこめた作品

中でも一番興味深かったのはOliver Wardenさんというアーティストで、日系四世のハーフの方なのですが、第二次世界大戦中に日系二世の祖母がアメリカの強制収容所に4年間収容され、一方日系二世の祖父はアメリカ人として戦争に参加するという複雑な状況だったそうです。その不当な扱いをされた祖母への想い、収容されていたことへの怒りと悲しみを作品に込めたという話を伺いました。

作品の真ん中に居るのがオリバーさんの祖母で、小さい穴からのぞく黄色は人種の色を表し、全体の白は白い雪をイメージしたそうです。その話を聞けたことで、一層深い気持ちで作品を見ることができました。


こちらがオリバーさんの祖父

こちらがオリバーさんの祖父


自宅のアトリエを公開していたNathan Anspaughさんの作品

自宅のアトリエを公開していたNathan Anspaughさんの作品

このイベントだけでなくニューヨークにはたくさんのアートイベントがありますし、アメリカではアーティストの地位が高く、アートを大切にする姿勢があります。そして見る側も非常に見識が深く、作る側、見る側の意識の高さは見習うところがたくさんあるなと思いました。


Bushiwick open studio
http://bos2010.artsinbushwick.org/


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