ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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電線に引っかけられた靴

電線に引っかけられた靴

 サンパウロ市のごく一般的な庶民の一軒家が立ち並ぶ通りの電線で、靴がぶら下がっている風景を時々見かけます。
 靴は紐で縛るタイプの運動靴で、両足の靴紐を結びつけて、地上5~8メートル程の高さに張りめぐらされた電線まで放り投げて、見事引っかかったと思われる靴です。

 靴は引っかかったまま、数日は放置されています。まだはけそうなきれいな靴に見える場合も多いです。

 明らかに不自然に見える電線に引っかかった靴について、「何か意味があるのですか?」と何人にも聞いてきましたが、一様にブラジル人の答えは「パリャサーダ(おどけているんだ)」「ムレッケ(褐色肌の少年)が遊んでるんだ」というばかりです。タコ糸が引っかかった時の取るための手段と言う人もいます。

 靴が電線に引っかかったら運がよくなるなど、特別ないわれがあると期待しても期待に沿うような返事が返ってきたことがありません。

 正義感から電線では靴なんかを引っかけてはいけない、と言うような人もいるのではないかと思ったこともありましたが、電線に引っかけることが危ないと強く主張するような人もいません。

 凧にしろ靴にしろ、電線に物が触れてはいけないという認識以上に、靴を電線に引っかけるのは一つの文化になっているかもしれないと思うような壁画もありました。壁面には顔のついた靴の紐が、電線に結びついる絵が描かれていました。


靴の紐が電線に結びついる絵

靴の紐が電線に結びついる絵


電線に引っかけられた靴

電線に引っかけられた靴




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