台湾

台湾:台北

小川 聖市(オガワ セイイチ)

職業…日本語教師、ライター

居住都市…台北市近郊の新北市(台湾)

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MRTの朝の車内

MRTの朝の車内

 日本では、公共交通機関で化粧をする人を見かけますが、実は台湾も同じです。私のうちの近くの駅である淡水駅は始発駅なので、そこからイスに座り込み、目的地である台北市内の駅に到着するまでの約30分近く化粧している人を見かけることもあります。

 ところで、化粧をしている人を電車の中で見かけたとき、皆さんはどんな気持ちになりますか?
 おそらく、「みっともない」と思う人が多いのではないでしょうか。

 それは台湾も同じで、話を聞いてみると「恥ずかしい」とか、「朝の時間を、もっと有意義に使えないのか」という意見が多く聞かれます。

 こうした批判的な意見に対し、化粧している人は、「朝、(化粧の)時間がないから、移動時間を有効活用するために(化粧を)している」と考えているようです。日本でも、化粧している人はこういう感じではないかな、と思いますが、いかがでしょうか。


MRT淡水駅に停留しているバス

MRT淡水駅に停留しているバス

 更に話を聞いてみると、台湾ではバスの車内で化粧している人もいるようです。バスはほとんどの座席が前向きなので、座席が対面式になっているMRTと違い、向かい合わせに人が座ることがないから、化粧している自分の顔を見られる不安がなく、安心して化粧ができるということでした。

 私はバスの中では見たことがありませんが、こちらは想像するだけでも恐いです。日本と違い、台湾のバスの運転は荒いことが多く、揺れも激しいです。揺れが原因で、化粧を失敗する確率が上がるだけならまだいいですが(ただ、その顔を知らない人に見られたら、顔から火が出るくらい恥ずかしいと思いますが)、目のまわりを化粧していて、眼球に直接化粧道具が当たった場合、どうするのかな……と私はついつい考えてしまいます。

 それも気になって聞いてみましたが、コツがあるようです。

 バスが揺れる一番の原因は、ブレーキをかけたとき。バスがブレーキをかけるのは、基本的に赤信号のときだけなので、信号が見えたら、大体100m手前の地点で化粧する手を止めてブレーキに備えるそうです。そして、発進後また化粧を続行する、ということでした。

 よくも悪くも、”化粧技術の進化“と言えると思うのですが、皆さんはいかがでしょうか。私は、この技術も運転手の個性や運転の特徴、道路の条件などを加味して技術を磨き、確立できたら、賞賛に値するべきではないか、と考えますが、いかがでしょうか。

 もし、公共交通機関での化粧技術マニュアルが出版されたら…
 こちらも、ちょっと想像するだけでも恐いですが、私だけでしょうか?





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タグ:化粧,MRT,バス

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