サンパウロ市内の市立幼稚園の通路に置かれている聖書
ブラジルの国の宗教はキリスト教のカトリックです。
今日ではサンパウロ市など大都市を中心に、プロテスタントや少数の異宗教やその信徒もたくさん存在していますが、植民地時代より、旧宗主国ポルトガルの宗教でもあるカトリックはブラジル社会に多くの影響を与えてきたと感じられます。
サンパウロ州立学校(基礎教育課程)に置かれている聖書
サンパウロ市の分かりやすい身近なところでは、街の至る所、立地条件の良い場所にカトリックの教会堂が目立ちます。
カトリックを前面に感じさせる有名な病院や私立学校もあります。
そして、見えにくい部分ではあるものの、奥深く、また影響力を思わせるのがサンパウロ市やサンパウロ州の公立学校で、職員室や事務所近くの通路に、聖書(旧約と新約)を置いているということです。
サンパウロ州立学校(基礎教育課程)に置かれている聖書
ブラジルは政教分離が基本方針であると思われますし、公立学校で宗教教育の時間が設けられているわけでもありません。
ただ、ポルトガル語自体が、聖書の言葉やキリスト教文化から受けてきた影響は計り知れません。学校で教えなくても、テレビでは日曜日の朝には最大手のテレビ局がカトリックのミサの様子を中継し、復活祭やクリスマスになると、聖書の話がテレビでドラマ化されて放映されています。
学校で教えなくても聖書の物語は身近であり、ブラジル人なら誰でも有名な聖句の一つや二つは知っているはずです。
サンパウロ州立学校(基礎教育課程)に置かれている聖書
ブラジルの公立学校の軸は今も聖書に置かれていることは明らかです。洋の東西を問わず、長年受け継がれてきた文化や古典には、人間が時によって人生のヒントになると感じる言葉も含まれています。
特にブラジルの生活は、誰でも明日のことは分からないとはっきりと感じやすいこと(人が殺されてもニュースにもならない交通事故や強盗、突然の停電や断水がよく発生する、約束した日時に人が現れないなど)が日常的に身近に感じられるため、受け継がれてきた精神的拠り所が今も存在感を保っているのかもしれません。
サンパウロ市内の市立幼稚園の通路に置かれている聖書
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2 - Comments
いとうより:
2013 年 12 月 31 日 11:55:03
いとうです。
日本では、学校の母体が宗教団体になっていたり、学校ごとの特色として
出している私立学校はありますが、国公立で宗教色があるところは無いと
思います。そこが、大きな違いですね。
本年1年ありがとうございました。来年はwカップですね。報道では伝わり
きらない現地の情報を是非お願いします。
oouraより:
2013 年 12 月 31 日 17:57:42
〉いとうさま
これもまたお国柄という事ですね。他宗教から見ると宗教色と感じても、仲にいるものにとっては自然のことで、自然に影響を受けているもので、それが国民性にも少なからず影響しているのではないかと思うことがあります。
マクドナルドの店員がW杯向けのユニフォームを身に着け始めるなど、少しずつW杯の足音を強めている感じです。普通の日常生活の中でどんな珍しい現象が起こるのか、楽しみです。
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