ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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7月4日にサンパウロ市内を行進していたデモ隊

7月4日にサンパウロ市内を行進していたデモ隊

 サンパウロやリオではサッカーのコンフェデ杯が始まる直前の6月13日、公共交通機関の料金値上げに対する大規模なデモが発生しました。警察の機動部隊が出動する事態となり、世界中のメディアでも報道されていました。

 コンフェデ杯の前からもデモの動きはありましたが、コンフェデ杯が始まって以降、そしてコンフェデ杯が終了してからもサンパウロではデモ行進が毎日どこかで続いています。

 特にサンパウロの日本領事館があり、日本人駐在員が多く暮らしているパウリスタ大通り界隈や旧市街であるセントロ地区を中心にデモは見かけられます。

 デモに遭うタイミングを狙って出かけたわけでなくても、週に一度その辺りを散歩するだけで、容易にデモに遭遇する事があります。


 最近は流血騒ぎという雰囲気もなく、給料や年金問題、政治家の汚職などについての抗議文を記した幕を持って集団で行進しているという印象があります。

 日中はそれほど危機を感じさせるデモ行進ではありませんが、デモに遭遇すると一時的に道路は閉鎖状態となり、自動車やバスは進めなくなって渋滞に巻き込まれることになります。そのため、デモを見かけるとデモに巻き込まれるのを避けて赤信号でも急発進する車や突進してくるバイクがあり、そちらの方が危ない雰囲気です。

 デモ参加者は若い学生を中心と報道されていましたが、ごく普通の社会人に見える人も参加しています。

 ブラジル国内に暮らしている人も外国から旅行に来る人もブラジルの物価高を痛感させられ、決して住み心地が良いとは言いにくくなっているサンパウロ市だけに、デモをする若者に対して応援モードの一般市民は多くなっています。人の気配のある通りをデモ隊が進む時は、彼らに向かって手を振って応援する様な人も見かけます。

 市民による毎日のデモの積み重ねは決して看過することができず、ブラジル初の女性大統領ジルマ・ルセフ氏の政権も連日存続の危機が新聞雑誌の話題となっています。





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