メキシコ

メキシコ:グアダラハラ

龍崎 節子(りゅうざき せつこ)

職業…民芸品輸出、撮影コーディネート、通訳翻訳
居住都市…グアダラハラ(メキシコ・ハリスコ州)

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 メキシコオパールの採掘場に、小雨まじりの休日に行った日のこと。
炎天下の作業を予測していたのも一転、薄曇りで涼しい「大人の遠足」はなんとも地味で、でも宝探しのように童心に帰る楽しいひとときでした。

 こっちで好きに岩を割って良いよ、との声に連れられて、地上から約20m下がった場所に向かいます。いかつい男達が泥まみれになって掘り出している横で、自由にやってよし、とハンマーを渡されます。入山料として決まっている訳ではないけれど、お店の御婦人には一人120ペソ(千円弱)を支払っており、時間制限も特にないまま好きにやらせてもらいました。気の済むまで。


水流で選別すると、こういうものが見つかります。

水流で選別すると、こういうものが見つかります。

 その間にも、下にいる「山師」からお呼びがかかり見に向かうと、クマオさん(仮名)が成人男性の親指の頭ほどの赤いオパールの入っている石を掲げています。
 
 オーナー曰く、色や大きさ、透明度は文句無しだけれど、中にフエゴFuego(角度によって色が変わる筋)がないため、それほど商品価値はあがらないだろう、それでもこれは2000ペソ(約16,000円)にはなる、と。その半分がこのクマオさんに入るとしたら、この一つだけで平均月収の1/8程度。なかなか嬉しくなる値段です。

 さてこれ、市場に加工されて出て行ったらいくらになる事やら。


本日一番の大物を見つけたクマオさん(仮名)

本日一番の大物を見つけたクマオさん(仮名)

 結局、ラッキーガール(私?)とその一行、2時間ほどコツコツやってみましたが、出たのは一つ。しかも、中学校の自然科学の先生が掘り出しました。これは即、資料室行きに。

 泥に埃にまみれるこの作業、本気で仕事にしている人にとっては「宝の山」ですが、都会でコンピューターに向かって仕事をしている人にとっては「リラックス」の効果もあるように感じました。
 なにしろ、泥や石っころを相手に無言で宝探しをするのですから。

 次回はぜひ、完全装備、個人で道具(小さなシャベルとハンマー、軍手とバケツで十分)を抱えて向かいたいと思います。


大粒の透明なオパールです!きれい!

大粒の透明なオパールです!きれい!



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