世界最大のイスラム教徒を抱えるインドネシア2 ー異教徒との共存ー
2015.03.05 up
スラウェシ島にあるモニュメント。各面に各宗教が描かれていて平和の象徴と言われています。また周囲にはモスク、教会、お寺、ヒンズー寺院が。(indonesia.travelより)
インドネシアでは、イスラム教・キリスト教(プロテスタント及びカトリック)・ヒンズー教・仏教・儒教の6つを国家公認の宗教としていて、いずれかの宗教を必ず信仰していなければなりません。
上のモニュメントの一部。左がイスラム教、右がヒンズー教です
こちらは、仏教とプロテスタント。まだ他の面もあります
一般の人々は基本的にうまく共存しています。例えばイスラム教の最大のイベント断食明け大祭。モスクへ出かける人が多いのですが、交通整理や警備にはキリスト教徒の人たちがあたります。逆にクリスマスの時期などは、教会の警備はイスラム教徒が請負います。また、これらのイベントの時にはご馳走を作りますが、クリスマスの時はキリスト教の人がイスラム教のご近所さんへおすそ分け…と、交流しているそうです。
私が先日出席した大きなイベントでは、開会式ではイスラム教のお祈りをし、閉会式ではキリスト教のお祈りをしていました。違う宗教の人も一緒に心の中で自分の神に祈ります。
ジャカルタにある東南アジアで一番大きいモスク。その後ろには教会が見えます
ジャカルタには、東南アジアで一番大きいモスクがありますが、その横にはインドネシアで一番大きな教会が建っています。ここだけではなく、時々そんな風景は見られるとか。また、スラウェシ島には、一面ずつ違う宗教のモニュメントがあり(写真一番上)、これは「平和の象徴」と言われています。
隣り合う教会とモスク
イスラム教は「自分たちだけの国家を作りたい」というイメージが強いかもしれませんが、インドネシア語で「Bagi mu agamamu, bagi ku agamaku. (あなたはあなたの宗教、私は私の宗教」という言葉がコーランにある通り、異教徒の存在を認めているとのこと。(結婚となると、基本的に同じ宗教同士ですが…)
これからも様々な民族、宗教が平和に共存できるインドネシアであってほしいと願います。
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