スウェーデン

スウェーデン:ウメオ

山本 グィスラソン 由佳(やまもと ぐぃすらそん ゆか)

職業:音楽関係
居住都市:ウメオ(スウェーデン)

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運転免許取得にかかる時間、費用、厳しさ、条件…、各国で事情が異なりますが、スウェーデンでの例について紹介したいと思います。

最近は「海外で長期滞在中に運転免許を取得し、日本で書き換えて使う」ことを考える方も増えてきているようです。海外で取得した免許を日本の免許証への書き換えをするには、当該国に3ヶ月以上滞在していた旨を証明できることが条件だそうですが、国によっては日本より安いから、取得しやすいからと、その理由はまちまちです。

しかし結論から一言で申しますと、スウェーデンで運転免許を取得することは日本よりも高価な上に厳しく、大変です。


スウェーデン語で運転免許はkörkort(ショールコート)と言います。知り合いのkörkortの外観(セキュリティー上、個人情報は伏せさせていただきます)有効期限は10年、国際免許なしでもEUおよびEEC圏内で利用できます

スウェーデン語で運転免許はkörkort(ショールコート)と言います。知り合いのkörkortの外観(セキュリティー上、個人情報は伏せさせていただきます)有効期限は10年、国際免許なしでもEUおよびEEC圏内で利用できます

まず免許を習得するのにかかる費用は約30000クローナ(約40万円)と、日本より高価です。これはあくまでも教習と試験一回分を含まれたパック料金、つまり最低でも必要な金額です。

試験が一回で合格しなかった場合は、追加試験料を支払い再び受けることになり、またそれまでの追加教習費用もかかります。
一回の試験で合格する可能性は約30%、つまり大抵の人は3回ぐらい試験を受けた上で合格し、運転免許を手に入れているそうです。ちなみに私の知り合いにも、これまで3回試験を受けていても未だ取得できていない人がいます。

運転免許を取得することがそれだけ大変である裏づけとして、グリーティングカードにも、「KÖRKORT!」と書かれ、運転免許取得をお祝いするものまでも売られています。


övningskör(エーヴニングスショール = 運転練習中)教習中の車に、このパネルが張られています

övningskör(エーヴニングスショール = 運転練習中)教習中の車に、このパネルが張られています


市内で見かけるTRAFIKSKOLA(トラフィークスコーラ = 自動車学校)の看板、建物の一部に事務所があり、日本のように専用の練習場を併設していることは殆どありません。実際に車を使っての実技練習に関しても、最初は駐車場など限られたスペースで初め、徐々に路上に出て行くそうです

市内で見かけるTRAFIKSKOLA(トラフィークスコーラ = 自動車学校)の看板、建物の一部に事務所があり、日本のように専用の練習場を併設していることは殆どありません。実際に車を使っての実技練習に関しても、最初は駐車場など限られたスペースで初め、徐々に路上に出て行くそうです

交通ルールの厳しさも世界トップクラスと言われるスウェーデン、日本では2009年に義務化された後方座席のシートベルト着用も、スウェーデンでは1986年より既に義務づけられています。
チャイルドシート着用義務(身長135cm未満)、飲酒運転厳禁であることはもちろんですが、スピード違反に関しても制限速度を1キロオーバーしただけでも処罰の対象となり、バス専用の車線を乗用車が走行した場合は免許取り消しとなる程だそうです。

スウェーデンの普通免許は日本と同じく18歳から取得できますが、運転免許を持つ学生は日本に比べても少ないようです。時間も費用もかかるので「大学の長期休暇を利用し免許を取得に行く」というような手軽さではいかない、という現実があるからでしょう。



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