慰安婦像建立とコミュニケーション能力
2015.03.25 up
バーナビー市にあるアイヌのアーティストが作ったモニュメント
3月12日発行のバンクーバー新報で、バンクーバーに隣接するバーナビー市に、慰安婦像を建立する計画があるという記事が掲載されました。新報では、私も記者をしています。
新報がバーナビー市長にインタビューしているので、その記事を一部紹介します。姉妹都市の韓国・華城(ファソン)市から「同市セントラルパーク内にある朝鮮戦争戦没者記念碑近くに、慰安婦問題を忘れないため慰安婦像を建立したいとの提案があったという」
「市としては、この提案がなされたとき、姉妹都市の友好のために受けただけで議論を巻き起こすためにやったわけではないし、日本や日系カナダ人、日本人を非難しようとしたわけではないと説明した」
などとあります。
私個人が、慰安婦問題についてどう思っているか書くことは、ここでは避けたいと思います。慰安婦像をいわば関係のないカナダに設置するというのは、「他人の庭でケンカをふっかける」といった性格のものだと感じています。
バーナビー市が華城市と姉妹都市となったのは、2010年のことですが、それよりはるか前の1965年より釧路市と姉妹都市関係にあります。市長側は「私たちが勉強不足だった。今後、問題について検討していく」といった返事をしているようです。
前置きが長くなりました。
今回、慰安婦問題もともかくとして、日系社会でまわってきたメールにも、少し残念な思いをしました。
メールはバーナビー市に日系社会として、阻止をするための抗議をしようという内容でした。それはいいのです。
・子供に協力してもらって意見送る予定。
・意見したくても英語なので面倒くさくなって出来ない人も多いと思う。
といったことが書かれていたので、唸ってしまいました。仮にも、カナダで永住権を得て、暮らしている人のはずです。上手な英語でなくても、自分の最低限の主張はちゃんとできるようなコミュニケーション能力を身に着けるべきじゃないのでしょうか。
特にカナダなんて国は、しっかり自己主張をする人が多いので、日本の「謙遜の美徳」は通じません。
カナダにいる日本人だけではありません。国際化社会が叫ばれて久しい今、世界で自分の主張をちゃんとできるようにしなければ。日本の英語教育も、国際化社会で、自分の主張をちゃんとする、といった視点の下でやってもらいたいです。
今年の大河ドラマの「花燃ゆ」。視聴率がよくないそうですが、私は楽しく観ています。若い人たちが、「長州のため」「日本のため」、何をすべきか、必死で考える様子がまぶしいです。
あの当時の人たちが、頑張れたのですから、私たちも頑張らなないと!今日は自戒を込めての投稿です。明日こそ、私も市に意見を送ります。
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1 - Comments
尾田より:
2015 年 03 月 25 日 09:24:23
今回の問題に限らず、自分の意見を素直に伝えることは
本当に大事なことだと思います。
それは日本に住んでいても同じことだと改めて
感じました。
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