ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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商店で販売されているろうそくとマッチ

商店で販売されているろうそくとマッチ

 大雨、電線泥棒、大型トラックの通行で電線が引っ掛かって切れる…。ブラジルでは「またかぁ」といった頻度で1、2カ月に一度は停電が発生します。1、2日、停電になったからといって慌てる人は皆無です。

 特別な医療器具を使用している人などを除き、一般の住宅では日中の停電で困ることはほとんどありません。仕事ができなくなっても「停電だから仕方ない」と焦ることもありません。

 しかし、夜は家での料理の支度など、作業が滞ります。そんな時、バッテリーが切れたら使えなくなるスマホのライトや懐中電灯よりも頼りにされるのがろうそくです。


お誕生でともしたろうそくも使用後は停電用にストック

お誕生でともしたろうそくも使用後は停電用にストック

 ろうそくは祭儀用にストックする家庭もありますが、そうでなくても停電用に太めのろうそくを常備している家庭もあります。

 もし、停電が発生した時にろうそくがなければ、急きょ近場の商店でろうそくとマッチやライターを買った方が停電対策には手っ取り早いと行動する人もいます。

 お誕生日で使ったりプレゼントで贈られたろうそくも、停電対策のためにストックされることもしばしばです。


アパートで停電時に灯っている非常灯

アパートで停電時に灯っている非常灯

 停電になって困るのは、アパートの場合、廊下が真っ暗になったり、エレベーターが止まってしまったりすることです。自家発電機が備えられている場合は短時間なら通常通り過ごすこともできますが、そうでない場合や故障していることがあるのもブラジルです。

 ブラジルのアパートの廊下は建物の中に広がっているため、窓がなく、電気がなければ真っ暗になる構造が多いです。そこで、近年は非常灯が備え付けられていることが多くなりました。一軒家でも、必要に応じて備えている場合もあります。停電で平常灯されるランプが機能しなくなった時、自動的に非常灯がつきます。


通常のランプの横に設置されている非常灯

通常のランプの横に設置されている非常灯

 停電が珍しくないサンパウロ、ブラジルだけに、特別焦ることもなければ、いざとなればろうそくで乗り切ってしまえるというのが一般的な感覚です。地震が少ないので火事になる心配がないというのも、ろうそくを容易に頼れる要因になっているかもしれません。



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