メキシコ

メキシコ:グアダラハラ

龍崎 節子(りゅうざき せつこ)

職業…民芸品輸出、撮影コーディネート、通訳翻訳
居住都市…グアダラハラ(メキシコ・ハリスコ州)

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 通勤通学、朝の忙しい時間、丁寧に栄養満点の朝ごはんを用意してくれるお母さんのいない一人暮らしの若者や学生さんたちは何を朝食にするのでしょうか。
先日お伝えした「炭水化物の二乗 トルタデタマル」もいいのですが、もう少しバリエーションに富んだ味が欲しい時。「タコデカナスタ (かごタコス)」もぜひオススメです。

 一般的に街中のタコス屋さんというと、街角に小さなスタンドを設けてその場でお肉を焼いて刻んでタコスにしてくれます。一日のうち、大体が午後から深夜にかけての出店。この「タコデカナスタ」はもう少し簡易な方法で売りに来ます。自転車の後ろに大きなかごをくくりつけ、左右のハンドルにはサルサの入ったバケツ、レモン、紙ナプキンなどなど。一日分の総重量は数十kgにもなるそうです。


大学構内にも来てくれています

大学構内にも来てくれています

 かごの中には、朝3時ごろから仕込んだ熱々のタコス。トルティージャに挟まれているのは主に三種類の具材で、茹でて潰したじゃがいも、軽い塩味の煮豆を潰したフリホーレス、それと豚の皮を干して揚げてトマトベースのソースで煮込んだチチャロン。ひとつのタコスに一種類の具材が入っています。
 これをそれぞれの具材から滲み出たラードにちょっと漬け、スカイブルーのビニールとわら半紙を敷いたかごの中に縦横交互に重ねていきます。
作ってから数時間は立っているはずなのに、なぜかホカホカと温かく柔らかいタコス。これに、お好みのサルサをかけて立ち食いするともう、美味しいのなんの。


もちろんサルサはセルフでどうぞ

もちろんサルサはセルフでどうぞ

 値段も4つで20ペソ(120円)前後。女性で4つ、男性で6つ、が平均。

 元はトラスカラという、メキシコシティから東に100kmほど行った村が起源。工場などで働く肉体労働者たちのために手早く手頃な値段で栄養満点な食事を、と始まったそうです。今ではメキシコシティ近辺の都市部で、どこの街角でも見られるようになったタコデカナスタ。グアダラハラにも数カ所、午前中に売っている手押し車のお店があり、元気な大声を張り上げて売る姿に、いつもメキシコ人のエネルギーを感じることができます。


こんな大きなかごが目印です

こんな大きなかごが目印です



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