日本では「婚活」という言葉がすでに当たり前のように使われていますが、海外の婚活、または結婚事情はどのような感じなのでしょうか？

　筆者が住むオランダでは、若いうち（20代から30代前半くらいまで）成り行きまかせで、気が合った異性と結婚または事実婚するケースが多いように思います。気が合った、というのはお互いが大学の同級生でよく顔を合わせる間柄だったとか、職場の同僚だったなどの理由から「仲良くなった」という感じです。

　それは「縁」があってその相手に運命的な出会いをした、というより、普段一緒にいる仲間の中に、歩調の合う相手がいたので自然に仲良くなれて結婚に至った、と言ってもいいと思います。

　ちなみにオランダでは結婚と事実婚（同棲）は同等の意義を持っています。唯一の違いは、「私は●●の妻です」とか、「僕は▲の夫です」と名乗らずに「事実婚しています」と前置きする点でしょう。

　しかしこの事実婚も結婚も、お互いが別れるとなったらさっさと弁護士に依頼し、裁判所で離婚の承認をしてもらうのが普通で、事務的にさっさと処理されてしまいます。

　別れの理由で多いのは、「相手に愛を感じなくなった」「配偶者より魅力的な相手に出会ったから」「これから先の人生において、相手を必要としなくなったから」の3つだそうです。

　ずいぶんと虫のいい「別れの理由」のような気がしますが、相手に愛を感じなくなっているのに、ウソをついて一緒にいるのは相手にとって失礼だからはっきりさせるために別れる、ということなのだそうです。つまり、我慢してまでそのまま配偶者同士でいることは、自分にとっても相手にとってもメリットは少ない、ということなのでしょう。

　それでは、不倫はどうでしょうか？オランダでももちろん、不倫はバッシングの対象にはなりますが、不倫する理由に筋が一本通っていれば「じゃあしょうがないね」としぶしぶ認められることもあります。

　たとえば、配偶者が長期出張と偽って、実は別の家族をどこかで養っていたとしても、「出張先での不倫が仕事へのモチベーションになるのであれば、ある意味では仕方がないのでは・・・家族と離れる時間が多いのだし・・・」という具合です。日本人カップルには、かなり理解しにくい感覚なのでは…と思いますが、いかがでしょうか？

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