ブラジル

ブラジル:サンパウロ

日下野 良武(くさかの よしたけ)

◎職業;ジャーナリスト、ブラジル文化研究家
◎居住都市;サンパウロ市(ブラジル国)

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 7月下旬、買い物があり生鮮食料品スーパーへ行った。店内に入ると世界の国旗が吊り下がっている。店員に聞くと「コッパ・ド・ムンド(W杯)の年だから出場国の旗を飾った。日本はあそこ」と指差す。開会式まで3か月も先なのに国民の意気込みが尋常ではない。


 4年に一度のサッカーのワールドカップ。今回は32か国が参加し、11月21日から12月18日までカタールで開かれる。過去5回優勝のブラジルは文字通り押しも押されもせぬサッカー大国だ。筆者はサンパウロ市に40年近く住む。その間、ブラジル人のサッカーに対する熱い思いを全身で感じてきた。


 なぜブラジルはサッカーに強いのか。それはどれだけ詳しく文章にしても表現できないだろう。ブラジル代表出場の日、国民は落ち着きがない。家族は我が家で、若者はバーに集まり一杯やりながらの応援。試合開始30分前には大通りを走る車はまばらだ。点が入ると住宅からは一斉に大声と鍋をたたく音、走行中の車からは一斉にクラクションが鳴り響き、上空には無数の花火がさく裂する。


 優勝決定戦ともなれば、試合の1時間前には勤め先から“勝手に”帰宅する社員もいる。「国家の一大事に仕事なんかできるか」との思いだ。各家庭から悲鳴とも嬌声ともつかない大声援の嵐。もう手が付けられないような興奮まみれの時になる。いつもは個人主義が強くバラバラのようなブラジル人社会だが、この時だけは国民が一丸となる。それだけに敗退したら反対に静寂が訪れる。喜怒哀楽が激しいのだ。


 ブラジル人のサッカーに対する熱の入れようは直に応援の場に身を置かないと実感できない。4年間たまりにたまった国民のうっぷん晴らしにもなっているのか。その悲鳴にも似た大声援の臨場感を体験したければ会期中に地球の反対側のブラジルへー。


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