メキシコ

メキシコ:グアダラハラ

龍崎 節子(りゅうざき せつこ)

職業…民芸品輸出、撮影コーディネート、通訳翻訳
居住都市…グアダラハラ(メキシコ・ハリスコ州)

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 メキシコ第二の都市グアダラハラの隣町トラケパケの中心地は、芸術的な家具やインテリアを置くとてもおしゃれな通りがいくつもあり、常に国内外の観光客で賑わっています。その中でも一番賑わっているのがEl Parian エル パリアンと呼ばれる建物。

 建物自体は1878年に建てられ、ここを「レストランとバー」に限定してテナントを入れ始めたのが1905年。実に120年近い歴史があり、常に観光客で賑わっている場所です。


中央部分の屋根が崩落

中央部分の屋根が崩落

 その築146年の一部が9月3日、突然崩壊を始めました。

 当日、現場から数十メートルのところで働いていた人は「外のテーブル客が天井からバラバラと塗装などのかけらが降ってくることに気づき、店員が素早く客らを安全な場所に誘導。その5~6分後に屋根が崩れ始めた。あたり一帯は崩落による土煙が広がり、自分たちも洋服などで口を覆っていた」と話します。

 幸いにも人的被害はなかったのですが、翌日現場を見に行くとその老朽化が素人目にも見てわかりました。レンガを中にした土塀は雨季の水分をたっぷり吸い込み、その中に組み込まれた鉄の支柱は錆びて劣化していました。

 まだ崩れていない周囲の天井もゆるくたわみ、いつ崩落しても不思議はないほど。


かなりの老朽化が見て取れる

かなりの老朽化が見て取れる

 周囲に張られた非常線の中では消防士たちが安全を確認しながら、他に危険性のある場所はないか調査しています。


 セントロと呼ばれる各市町村の真ん中に、教会や市役所、市場などが集まる一角。その市役所の前の1ブロック丸々1つを約60メートルの建物にし、吹き抜けの庭には噴水と小さなステージがあり、毎夜マリアッチが賑やかに観光客を楽しませる場所。この建物は18のレストランやバーで構成され、この街の経済活動の中心を華やかに彩る場所でもあります。安全確認と修復、補強工事には時間も費用もかかることと思います。



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