子宮収縮抑制剤はさほど効果を発揮してくれず、これ以上の陣痛抑制は母体に負担になると主治医が判断したため、お産を進めることになりました。陣痛の痛みがリアルに襲ってきたわけですが、この時点で私はすでに、病院を二往復しており、抑制されたり復活したりする陣痛にうんざりしていたので、これ以上の痛みはごめんだと思い、無痛分娩を願い出ました。
前回のクリニックでは、無痛にする場合は、麻酔医を待機させている必要があるため、ある程度事前に希望を伝えておくよう言われていました。しかし、今回は、まさに土壇場の出産、土壇場の麻酔希望でしたが、ここはさすが大病院、どこからともなく麻酔医がやってきて、硬膜外麻酔の性能や副作用の可能性などを流暢に説明すると、背中に注射を一打ちして、見事痛みを止めてくれました。

麻酔分娩のリーフレット。性能や副作用について説明されています
麻酔なしの自然分娩が主流なのは、先進国ではもはや日本だけ、と言われているように、シンガポールでも無痛分娩が主流です。麻酔には3種類あり、私が使用した硬膜外麻酔、笑気ガス麻酔、自己調節鎮痛法という、患者が自らボタンを押して痛みのコントロールができる患者主体の麻酔投与方法です。いずれも、最後にちゃんといきめるくらいの痛みを感じる感覚は残す量に調節されています。麻酔のお値段は、麻酔医による処置料が310シンガポールドル(約20000円)、麻酔薬代が150シンガポールドル(約9600円)でした。ちなみに、この値段設定も、ベッドのクラスに応じて、70ドルから150ドルずつ上昇していきます。
病院が用意した「麻酔分娩」のリーフレットには、痛みを和らげる選択肢として、麻酔の他に、「アロマテラピー」「助産婦もしくはパートナーによる精神的なサポート」とも記述されていて、ちょっと苦笑してしまいました。
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タグ:出産
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