ドイツ

ドイツ:フランクフルト・アム・マイン

千田 隆子(せんだ たかこ)

職業…劇場勤務
居住都市…フランクフルト・アム・マイン(ドイツ)

前の月へ

2024.5

次の月へ
S M T W T F S
   1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

今年の米アカデミーで外国語映画賞を受賞した「おくりびと」が、11月26日にようやくドイツでも公開されました。
英語題の「Departures」のように旅立ちという意味のタイトルが付けられるのかと思いきや、ドイツ人には外国の言葉でしかない「NOKAN」が独語題です。
それをサブタイトルである”Die Kunst des Ausklangs”(終幕の芸術)が補足しています。


ドイツでハリウッド映画をはじめとする外国映画を映画館で見ると、そのほとんどがドイツ語に吹き替えられています。数少ない限られた映画館でしか、字幕スーパーを通して映画を鑑賞することができません。

例えば、ブラッド・ピットの映画を映画館で見ても、その声は常にトビアス・マイスターであり、トム・クルーズやヒュー・グラントに至ってはどちらともパトリック・ウィンツェウスキーが吹き替えています。もしこの二人が共演したら、一人で二役担当するのだろうかなんて考えてしまいます。
ヨーロッパ圏では吹き替えの映画館が主流の国が多いので、ヨーロッパにはオリジナル音声で映画鑑賞したことがない=彼らの本当の演技を実は知らないままという人が多いだろうと予想しています。


今年の初めに帰国した際、満員の映画館で「おくりびと」を鑑賞しました。
先日ドイツ語吹き替えバージョンも映画館で見ましたが、観客の反応は日本で鑑賞した際と同じでした。コミカルなシーンで笑い声が上がるのはもちろん、上映中に泣いている方も少なくありませんでした。
エンドロールの背景に映る納棺の儀式の模様を興味深く最後まで席を立たず見入っている人の多さで、この作品はドイツ人の心もとらえたのだと確信できました。


http://www.nokan-der-film.de/trailer.html
(ドイツ語版のトレーラー。ドイツ語で「おくりびと」と見ると、こんな感じです)


管理人より
念のため日本版も
http://www.amuse-s-e.co.jp/okuribito/
(公式サイトは舞台版になっています)



レポーター「千田 隆子」の最近の記事

「ドイツ」の他の記事

  • 3395 ビュー
  • 3 コメント

3 - Comments

とんぼちゃんより:

2009 年 12 月 15 日 11:04:03

日本語やったら「OKURIBITO」にすればいいのに
わざわざ「NOKAN]やねんな。
でも悪くないね。

りんごちゃんより:

2009 年 12 月 15 日 15:03:26

「ノカン」って何?どういう意味??
ドイツ語かと思いきや「納棺」ね(??;
それ、日本人にもピンとこないなぁ。
ドイツ語タイトル付けた人、思い切ったなぁ。

jellicleより:

2009 年 12 月 15 日 17:31:22

「okuribito」やとスッと言えないけど、「nokan」やと外国人もサラっと言えるやん。
でも一瞬no-kanじゃなくて、“おかん”=“のかん”みたいなイントネーションで読んでしまうけど。

Add your comments

サイト内検索

Name(required)

Mail(will not be published)

Website