私が今住んでいるマンションの下部はホテルになっています。そのため、多様な人々が滞在し、毎日意外な発見があります。例えば、ここで頻繁に見かける中国本土からの妊婦さんとその家族たち。とにかく多いんです。もう今にも産まれそう！といった大きさのお腹です。見ている私がソワソワ落ち着かなくなってしまうほどです。

でも、私の心配とは裏腹に、彼女たちの目的はまさに出産そのものにありました。イギリスの植民地時代の影響が今でも色濃い香港。徹底した英語教育や自由な雰囲気の社会、生活水準の高さなど多くの点で魅力的な地です。香港で産まれる赤ちゃんには自動的に永住権が与えられますが、私がよく見る中国本土からの妊婦さんたちも、それが目的でホテルに出産待機しているようなのです。少しでも多くの選択肢を子供に与えてあげたいという親心なのでしょう。

ただ、出産というのはなかなか思い通りにいかない厄介なものです。私も娘を出産した時は、予定日より１０日遅れ、陣痛はなかなか来ず、出産には24時間以上かかりました。なにせ自然の摂理に沿うものですから自分でコントロールが出来ません。ここの妊婦さんたちにとってもそれは同じでしょう。香港にたどり着く前に産まれてしまった、ホテルの滞在期間中に産むことができなかったなどあるかもしれません。そんなことがないように彼女たちの香港での無事な出産を祈るばかりです。

レポーター「浜村 美和子」の最近の記事

• 「車なし」も楽し、香港交通事情
• 大ブレークの日本食品

「オーストラリア」の他の記事

• チャリティーイベント「日本のともだち」
• オーストラリアパースからできること
• オーストラリア大災害！