スウェーデン

スウェーデン:ウメオ

山本 グィスラソン 由佳(やまもと ぐぃすらそん ゆか)

職業:音楽関係
居住都市:ウメオ(スウェーデン)

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スウェーデンでは今年9月30日をもって50öre(エーレ)硬貨の流通が廃止され、価格の最小単位が「1krona(クローナ)」となりました。

これにより、買い物をする時に店員が言う値段のoch femtio(オ・フェムティ)「~(クローナ)と50エーレの意味」の「オ・フェムティ」を聞くことが急になくなりましたので、日常の買い物でもレジで聞く言葉がシンプルになり、何とも言えない違和感を感じています。
例えば、5クローナ50エーレであれば「フェム・オ・フェムティ」でしたが、現在はクローナ単位でしか聞くことがありません。

スーパーなどに行くと商品には半端な価格、例えば、10.95クローナなどと0.01クローナで値段が付いていますが、50エーレが廃止された今日ではレジにて清算の際に1クローナ単位に四捨五入されます。

私はまだ見かけたことはありませんが、廃止となった50エーレ硬貨の代わりに、2クローナ硬貨が導入されるそうです。
手元にある50エーレ硬貨は今年末日まで赤十字に寄付することができ、2011年3月31日まで銀行にて交換も可能だそうです。


廃止となった50öre硬貨(表)

廃止となった50öre硬貨(表)


廃止となった50öre硬貨(裏)

廃止となった50öre硬貨(裏)


日本の通貨の最少単位が1円であることに対し、スウェーデンでは1クローナ=約12円(2010年10月現在)つまり12倍です。
もしスウェーデンに似て日本で通貨の最小単位が10円となった場合、お財布は小銭が少なく軽くなるかもしれませんが、割り勘の時に不公平が出る、10円単位へ切り上げによる損失が気にいらない、などという不満も出てくるように思います。

スウェーデンでは、ペットボトルをリサイクルすると1クローナが還元されるのですが、たかが1クローナと思うのか、ゴミ箱や路上に捨てていく国民が実際とても多いです。(その捨てられたペットボトルを集めるためにゴミ箱をあさっている不快な光景もしばしば見かけます。)
そのように日本人に比べて大雑把な国民性だからか、通貨も細かい単位までなくても気にしない人が多いように思います。

よくある値段を例にとり、「コーヒー一杯29クローナ」の場合、日本円で換算すると約350円です。
この場合、29クローナと言うほうが、350円というよりも数字が小さいだけ安くイメージしてしまうので、つい浪費してしまうようにも思うのですが、このような通貨の単位による値段のイメージの違いを統計してみるのも面白いかもしれませんね。



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