台湾

台湾:台北

小川 聖市(オガワ セイイチ)

職業…日本語教師、ライター

居住都市…台北市近郊の新北市(台湾)

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今年3月20日に行なわれた決勝戦で撮影

今年3月20日に行なわれた決勝戦で撮影

 私が現在一番気合いを入れて追いかけているのが、台湾の高校バスケ・HBLです。
 HBLはHigh school Basketball leagueの略で、通常は男女とも11月の予備予選からスタートし、翌年の3月にかけて予選(男子は2次予選もあり)、準決勝リーグ、決勝と行ないます。

 今年は、男女とも来年夏に開催される19歳以下の世界選手権出場に備え、大会が1ヶ月前倒しで開催されています。
 
 今月は9~11日に男子の1次予選、14~19日に女子の予選が行なわれました。

 今回は、その予選の中で、私が思わずうれしくなったものを紹介させて頂きます。

 上の写真の選手は、高雄縣の普門高中(プーメンガオジョン:”高中”は高級中學の省略形で、高校の事です)の郭佳紋(グゥオ・ジャーウェン)という選手です。昨年は16歳以下の台湾代表に選出されました。
 そんな彼女も、この時はまだ2年生。
 どこか先輩に甘え気味でプレーをしている、という感じでした。


決勝戦後、李亨淑ヘッドコーチ(右)に慰められる

決勝戦後、李亨淑ヘッドコーチ(右)に慰められる

 3月20日の決勝戦で敗れた後、彼女は控え室で先輩達と一緒に泣き崩れていました。
 それがあまりにも長かったので、上の写真のように李亨淑ヘッドコーチに呼ばれて慰められていました。幼さがどこかに残っているような感じがしますね。


11月14日撮影

11月14日撮影

 その後、3年生が引退。
 新チームが結成され、彼女も3年生になり、キャプテンになりました。

 上の写真は、その新チームで初めて迎えたHBL公式戦での1枚です。
 ポイントガードとして、他の選手に指示を出し、ゲームをコントロールする役割を果たしましたが、3月の決勝の時には見られなかった光景でした。「自分がチームの勝敗を左右する存在」である事を強く自覚し、責任感を持ってプレーしている姿が、とても頼もしく見えました。
 
 そして、試合の前と後でも様子が変わりました。
 チームメイト全員に声をかけながら、コーチ達としっかりコミュニケーションをとり、キャプテンとしてチーム全体を見極めながら行動しているように見えました。周囲の大人達との受け答えも、しっかりしてきました。
 
 普段の厳しい練習以外に、キャプテンに就任した事で自覚と責任感が芽生え、彼女は短期間で大きく成長できたのかもしれません。

 以前、台湾の報道で、彼女はいわゆる「美少女キャラ」といった形で紹介されました。しかし、今はそうした紹介が失礼すぎるくらい、顔つきも行動も変わりました。

 女子の準決勝リーグは、男子と同じ来年1月3~9日に予定されています。その時を楽しみに待っている今日この頃です。




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