フランス

フランス:パリ

別紙 敦子(べっし あつこ)

氏名=別紙敦子
職業=観光業
居住都市=パリ(フランス)とバルセロナ(スペイン)年間1:2の割合で、行き来しています。

前の月へ

2024.4

次の月へ
S M T W T F S
 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30     
寒い冬の夜の闇の中で作るのが理想の酒「ケイマダ」

寒い冬の夜の闇の中で作るのが理想の酒「ケイマダ」

 ヨーロッパの最西端に位置するガリシア地方の、冬に飲む熱い酒「ケイマダ」は、不運や病、不吉な事から保護されると言われています。

ガリシア地方に冬がやって来ると、強い雨、暴風、ミステリーな霧がこの地方を覆い、魔女などの超自然的な存在を、人々は考えずにはいられません。

こうして、怪奇な被造物の全てをなだめるため、不運を近づけない強い精神を生むとされる「火」を、清め、生き返らせる儀式を「ケイマダ」で行いました。
*もともと、中世のアラブから伝わった飲み物でした。


ケイマダの呪文。悪い精神と魔女が逃げてゆくように大声で!

ケイマダの呪文。悪い精神と魔女が逃げてゆくように大声で!

 ガリシア原産のブランデーORUJO(アルコール度数50度以上のもの)をフランベします。
レモンかオレンジの皮と黒砂糖をどっさり(1リットルに対し120g)、好みで入れる人もいます。

最初は、お玉じゃくし又は大匙の上で火を付けます。
それから、土器のボールに移し、アルコールを燃やし飛ばします。
始めのうちに消えてしまう事があるので、その時は、砂糖を加えます。


こうして5~10分かき回し続けます。
炎が立ち上がり、滝の様な「流れる火」となります。
そして、少し火が弱まってきた時に「呪文」を唱え、挽いたコーヒー豆を投げ入れます。

とても変わった空気を漂わす空間を作り上げる お酒「ケイマダ」です。
初めて経験する人にとっては、怖いかもしれません。


祭りとか人が集まる食事の後に、飲むのが一般的

祭りとか人が集まる食事の後に、飲むのが一般的

最近では、家族や友人同士の集まりなどでもケイマダを囲みます。
友情関係の証として、深い絆を感じるためなどと、どんな機会にでも行うようになりました。

始めは透明だった液体も、糖分がカラメル化して、こげ茶になります。
火傷しそうになりながら飲む、非常に甘い飲み物です。
もう、他の物の味がマヒしそうな強い甘みです。

味もさることながら、この「ケイマダ」の経験は、独特の思い出となります。


市場で見つけた「ケイマダ」の土器セット。20〜30ユーロ/2200円〜3300円                                                                   〜30ユーロ

市場で見つけた「ケイマダ」の土器セット。20〜30ユーロ/2200円〜3300円                                                                   〜30ユーロ


レポーター「別紙 敦子」の最近の記事

「フランス」の他の記事

0 - Comments

Add your comments

サイト内検索

Name(required)

Mail(will not be published)

Website

Archives